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<273回>夢舞台を待つ選手たち/広島GK下田崇
どんなときにも平常心を失わない「冷静さ」。広島GK下田崇(25)の最大の武器だ。最近は、相手との駆け引きのうまさ、機を見ての飛び出しのタイミングの良さなども加わり、今季はチームでも安定したプレーを見せている。 今や全国的にも名が知られるGKとなったが、意外なことにGKに定着したのは広島皆実高に入学してからだという。段原中時代はFWや中盤を務めていた。「全然たいした選手じゃなかったし、今のポジションにはそんなに影響してないですよ」と話すが、フィールドプレーの経験がプラスに働いているのは確かだ。 ユース代表、五輪代表、そしてA代表と各世代で選出されながら、同世代には川口(ポーツマス)楢崎(名古屋)らがいて、代表チームでは正GKの座に就いた経験はない。それでも各世代で常に招集されているのだから、資質の高さが分かる。前節(20日)の東京V戦で退場処分となり、97年10月1日以来続けてきた連続フル出場記録は「120」でストップしたが、そのタフネスぶりも見逃せない。タフで冷静で辛抱強い…まさにGKの理想だ。 ふだんは寡黙で口数が少ないが、今回の代表候補合宿に招集された時は「イタリア戦に出られるように頑張りたい。そして最終的に(W杯の)代表メンバーに残れるようにしたい」と力強く話した。川口、楢崎の陰で地道な努力を積み重ねてきたことで身に付いた精神的な強さ。この辛抱が実った時に、W杯本番のピッチが近づく。【中上博】 ◆下田崇(しもだ・たかし)1975年(昭和50年)11月28日生まれ。広島県出身。広島皆実高3年時の93年に国体出場。94、95年にはユース代表、96年のアトランタ五輪でも代表に、その後はフル代表にも選ばれているが、正GKの座は奪えずにいる。広島では97年から定位置を獲得。国際Aマッチには1試合出場。183センチ、79キロ。血液型B。
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