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同時五輪出場を夢見た姉と弟が、立場を変えて同じ舞台に立つ。ソルトレークシティー五輪組織委員会(SLOC)の広報担当バニア・グランディさん(33)は、アルペンスキーW杯に2試合出場した元カナダ代表。「私は勉強のためにスキーの夢をあきらめたけど、弟は挑戦し続けた。彼を誇りに思うわ」。3大会連続出場のアルペンスキー・カナダ代表、弟のトーマス・グランディ(29)との再会を待ちわびている。
姉弟はイタリア・ローマで生まれ、カナダに移住した。16歳から国際スキー連盟主催のレースに出場したバニアさんは、19歳で第一線を退いた。日本のように両立は難しく、米ニューハンプシャー州の大学で人類学の研究に没頭するためだった。
だが「五輪」は捨て切れなかった。大学を卒業してAP通信社の記者になった。冬季競技を担当し、ローマから約1年半前にソルトレークシティーに転勤した。「選手経験もあるし、記者会見で毎回、熱くなって質問していた」。そして力を認められて引き抜かれた。
「記者の仕事は好きだったけど、それ以上に五輪が好きなの。弟が出場することも、もちろん関係はあるわ」。広報担当は全世界のメディアとの対応に追われる。弟を直接援助することはできないが、弟とともに五輪にかかわれることに意義を見いだした。
「スキーもできるし、しばらくはここに残るつもり。仕事? 終わったら、また考えればいいじゃない」。SLOCスタッフの約20%は五輪後にギリシャ・アテネに職場を移し、04年の夏季五輪の仕事に携わる。バニアさんは、弟とともに今回の大会で完全燃焼を心に誓っている。【桐越聡】
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