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スピードスケート女子3000メートル代表の根本奈美(26=富士急)ほど、アクシデントを乗り越えてきた選手はいない。
社会人1年目の93年5月、ランニング中に左足首じん帯を損傷し、左腕から2本の腱(けん)を移植した。96年5月に再手術を行った。98年長野五輪で5000メートルに出場したが、風邪による発熱で15位敗退。ソルトレークシティー五輪に向けて始動する矢先の同年7月には、練習中に胸椎(きょうつい)圧迫骨折した。
自ら招いた事故も多く、今では「足元注意」「安全確認」のシールを張った、お守り代わり? の水分補給用ペットボトルを持ち歩くほど。
北海道・白樺学園高2年だった92年に、世界ジュニア選手権で4種目完全優勝を果たした逸材。富士急では、三宮恵利子、田畑真紀と同期入社で大きな期待を受けた。しかし、けがなどが原因でいつも水をあけられた。長野五輪後も、常に国内トップを走ってきた2人に対して、99−00年季後半のW杯代表から外れ、地元中部地区の大会に出場したこともある。今回の五輪内定も2人に後れを取り「あとは私だけ、あとは私だけと言い聞かせながら練習してきた」という。
入社1年目に痛めた左足首のけがが原因で、ダッシュ力やスピードに課題を残す。かつての天才オールラウンダーは、自然と長距離専門になった。昨年12月の五輪選考を兼ねた全日本選手権5000メートルで3季ぶりに田畑に土をつけた。「いろいろありましたが、負けたくないという気持ちはいつもあります」。2度目の五輪代表。やっと、再び三宮、田畑に追い付いた。「チャンスは絶対逃したくない」と、今回の五輪でスケート人生最高の滑りを期している。【嶽岡晃樹】
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