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27周もする。スピードスケート・ショートトラックの女子3000メートルリレー。1チーム4選手が順番にタッチを繰り返すが、日本のローテーションには不規則な部分がある。エース田中千景(28=長野県教員ク)は、2巡目に第1走者から第2走者に変わる。
これはスタートとアンカーの両方を務めるためだ。ラスト2周は1人の選手が滑らなくてはならないため、当然エースの出番となる。しかしスタートでも田中の力が必要なのだ。「リレーは最初の1周で前に出ることが非常に大事だから」と全日本の川上隆史監督(49)は言う。
田中のダッシュ力は日本でも群を抜く。全日本選手権2位となった神野の3メートル後ろからスタートしても、わずか半周で追い付いてしまうという。「アウト(ロングトラック)の選手だったので、それが生かされてるのかな」と本人は話す。
ショートトラックに転向したのは、東女体大3年のとき。157センチ、46キロという体格は、この競技の方が向いていた。「でも最初はコーナーのスピードに慣れなくて」。急コーナーの恐怖心を振り払うには、時間を要した。「どうしても(速度を)セーブしてしまう。転倒も怖かった」と、当時を振り返る。
長野五輪後、1つの壁を越えた。20代後半にさしかかり、急激な体力アップは望めない。しかし技術の成長に伴い、スピードへの恐怖心がなくなった。「4年前はがむしゃらだった。今はレース展開などを考えられるから」。国内無敵の女王は今季、W杯5度の表彰台を経験するまでに躍進した。
リレー変則ローテーションは、すでに昨年10月の五輪予選会で試している。「最初と最後、どちらもいけるようにしたい」。田中フル活用の秘策は、メダルにつながっている。【高宮憲治】
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