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日本ボブスレー界の灯を消さないためにも、結果を出さなくてはいけない。五輪3大会連続出場となる鈴木寛(28=グローバリー)は、使命感を抱きながら五輪に挑む。「目標は、日本の五輪最高位です」。2人乗りは15位、4人乗りは12位が過去最高。日本のエースパイロットが、結果にこだわる裏には、切実な理由がある。
マイナー競技ゆえ、ボブスレー選手が活動を続けるためには、資金面の問題が立ちはだかる。代表に選ばれ、年間通してW杯に参戦するためには、1人100万円単位の持参金が条件。多くの選手が資金繰りに苦しむ中、鈴木は比較的恵まれた環境にある。もう1人のパイロット大石博暁(31)と合わせた昨季の活動費用約1600万円は、会社から支援を受けられた。
だが、五輪後のサポートは決まっていない。鈴木が、商品の先物取引を事業とするグローバリーに入社したのは96年のこと。「長野の次の五輪までは面倒をみましょう」が条件だった。毎年3月に報告書を出し、翌シーズンの申請書を提出する。競技を続けるためには、次回は五輪の成績がものをいう。
グローバリーが支援を撤退すれば、日本ボブスレー界の打撃は少なくない。パイロットがそりを保持するため、現在は日本代表のそり=グローバリーのそり。1台250万円以上する代物が、代表チームから消える。鈴木は「僕が競技をやめてくれと言われたら、次に出る人がいなくなるかも。日本にボブスレーがなくなっちゃうかもしれない」と危機感を募らせている。
日本のトップ選手を抱える企業は、グローバリーを除けば東京美装くらい。4年を通じて活動できる選手が少ないことも、継続して日本代表が強化できない理由でもある。「結果を出して、できるならボブスレーを続けたい」と鈴木。確かな支援を勝ち取るため、背水の陣で五輪に臨む。【佐々木一郎】
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