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同じノルディックスキーでも、複合やジャンプに比べ地味な印象の強い距離に、世界と戦える選手がようやく現れた。五輪初代表の夏見円(23=芸北国際)は、昨年12月のW杯女子スプリントで11位をマークした。これは5位3度の青木富美子(真室川レーシング)に次ぐ、史上2番目の成績だった。
全日本スキー連盟(SAJ)が五輪での上位進出に向け、00年秋にスタートさせた特別強化プロジェクトで生み出された選手だ。強化の拠点は、夏でもトンネルの中で雪上練習ができるフィンランド・ブオカッティに置かれた。夏見もそこに送り込まれ、世界各国の選手とともにトレーニングを積んだ。
当初はホームシックにかかった。慣れない土地での練習漬けの毎日。「特に去年の5月はつらかった。全日本の他のメンバーも帰国して私1人。なんで私、ここにいるんだろと思いました。ウエートとか単調なトレーニングだったし」。しかし、メンタル面でタフになった。上半身の筋力アップで、170センチの長身を生かした滑りも身につけた。海外での生活が眠っていた素質を開花させた。
北海道の出身だが、広島県のチチヤス乳業に所属している。今季から同社の運営するスキー場の芸北国際に所属名を変更。同社では「われわれのスキー場に五輪選手がいるということは運営面はもちろん、スキーの普及という意味でも大きい」という。夏見は芸北町のスポーツ少年団も指導。広島県でのスキーの伝道師として期待されている。
前回長野大会では、直前のW杯に出場したが、代表からは漏れた。「でもあのとき出てたら、勢いだけで終わってたかも。出られなかったから、考えてきた。4年間は重要な時期だったと思う。出ていたら成長は少なかったかもしれない」。五輪を心待ちにしている。【小林明央】
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