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男子スピードスケート堀井学(29=PJMジャパン)の復活は、2つの「師弟関係」なくしてはあり得なかった。今季初戦の全日本距離別選手権(3、4日、長野・エムウエーブ)で500メートル2位の成績を残した堀井は「フォーム改造に取り組んだ結果」と自信を深めた。再び、五輪の表彰台を射程圏内にとらえたフォーム改造には、恩師と後輩がかかわっていた。
改造に取り組んだのは、長野五輪時のコーチ山本雅彦氏(45)と再出発した昨年7月だった。山本氏は長野五輪後に王子製紙スケート部を離れて関連会社に出向していた。王子製紙を退社してPJMと契約した堀井は、低迷から抜け出せず苦しんでいた。どちらからともなくタッグ再結成を望んだ。
約1カ月かけて家族を説得した山本氏が王子製紙を退社し、長野五輪と同じ「師弟関係」に戻った。「動きを分析して、同時に修正してくれる。自信を大きくしてくれる存在」。オフの陸上練習では、コーナーの滑りを再現できる山本氏手作りのスーツを着て、改造に取り組んだ。
復活した恩師との「師弟関係」だけでない。堀井は後輩からフォーム改造のヒントを得た。白樺学園高3年時の1年生、長野五輪金メダリストの清水宏保(27=NEC)の滑りだった。「テクニックの改良のためによく研究しました」。夏のカルガリー合宿ではじっくり観察した。堀井と清水の100メートル通過タイムには約0・3秒の差がある。原因の1つが、清水より4、5歩少ないピッチ数にあることも分かった。
「完ぺきな滑りをした彼のフォームは(堀井より)上ですね。彼が師とすればまだ(堀井は)弟子なんです。だけど、弟子はいつか、必ず師を超えますよね」。恩師と後輩。どちらかが欠けていても、堀井の復活はなかった。【桐越聡】
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