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スキー複合の荻原健司(31=北野建設)は「生涯スキーヤー」を貫こうとしている。今年の12月20日で32歳。ここ数年、春先に必ず引退が取りざたされてきた。しかし「ソルトレークシティーで最後を飾るなんていう気持ちはない」と、今シーズンを前に来季以降の現役続行を宣言した。
確かに迷った時期もあった。長野五輪では国民の期待を一身に背負った。荻原も自らにプレッシャーをかけた。長野大会後は緊張の糸が切れた。「一時期は引退に傾いたのも事実。結果も出ず、モチベーションの維持ができなかった」と胸のうちを明かした。
だが、今年のオフに結論を出した。「自分にとってスキーとは何か」と、日々自問自答するうちに気がついた。「好きなスキーを嫌だな、疲れたなといってやめていいのかどうか。やめようと思えばいつでもやめられる。やりたいと思った時にまたやればいい」。そう思えるようになった時、再びスキーの魅力も見えてきた。
第一線での競技生活が残りわずかであるとは自覚している。だが「ソルトレークの次(2006年トリノ大会)はどうかと問われれば難しいが、スキーには一生かかわっていく」と生涯を通じてスキー界に力を尽くす覚悟だ。その布石として今年5月には国際スキー連盟(FIS)のFIS選手委員に就任。国際オリンピック委員会(IOC)の選手委員会就任も目指す。
金メダルを獲得した92年アルベールビル大会から来年で10年。4度目の世界の頂点を目指す戦いが始まるが、長年荻原を見てきた成田収平ヘッドコーチ(37)は「今年の健司は悲壮感がなくなり、楽しくスキーに取り組んでいる」と証言する。長野では応援してくれる人たちのために走った。ソルトレークでは、自分のために走る。【小林明央】
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