|
スノーボード・ハーフパイプの五輪代表有力候補・村上大輔(18=札幌新陽高)と中井孝治(17=青森山田高)は、プロという肩書を持っている。昨年6月までに日本スノーボード協会(JSBA)のプロ認定に合格。すでに雑誌やビデオに登場するなど、人気プロボーダーの仲間入りを果たしている。
プロになるためにはプロサーキットで上位に入るなど、厳しい規定がある。五輪出場を狙うには、アマチュアのまま全日本スキー連盟(SAJ)の活動に専念したほうが有利かも知れない。しかし、中井は「活動範囲が広がる」と、何のためらいもなくプロの道を選択した。
2人ともボードやブーツのメーカーから、年間数百万円もの資金援助を受ける。ビデオ出演も中井は海外も含め5本、村上も2本。こうした活動から得られる収入を利用し、この夏は米国、カナダで合宿を行い、万年雪でエアの練習に明け暮れた。
小学生高学年のときから、おもちゃで遊ぶような感覚でスノーボードに接してきた。2人を指導してきた日本プロランク1位の田原勝也(29)は「彼らは若いけど競技歴は自分とほぼ一緒。エアのテクニックはトップレベル」と、高校生ながらすでに技術は一級品だ。五輪代表は昨年11月以降の国際スキー連盟(FIS)認定大会で獲得した最高ポイント2戦分の合計を平均した点数の上位から選出。昨季、W杯で村上は総合9位、中井も表彰台2度。最も代表に近い位置にいる。
しかし、五輪への特別な思い入れはない。スノーボードは、海外のプロのトップが集結する大会のほうがレベルが高い場合は多い。五輪は数多くある大会の1つにすぎない。メダルよりもどれだけ観客の歓声があるかに価値を見いだす。村上は「何の大会だろうが僕のエアをお客さんに楽しんでほしい」という。意識もすでにプロだ。【小林明央】
|