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親子2代の夢をかなえる。スキー・ジャンプの渡瀬雄太(19=雪印)の父弥太郎さん(41)は、80年代に日本を代表するジャンパーだった。「鳥人」の血を受け継いだ息子には、父が果たせなかった五輪出場の夢が託されている。
息子は小学3年で、当たり前のようにジャンプを始めた。所属した札幌ジャンプ少年団では、父の指導を受けた。「殴られて山に置いていかれて、2時間かけて歩いて家に帰ったこともあります。厳しかった」と振り返る。それでも、練習には人一倍取り組んだ。少しずつ飛距離が伸びるのが、面白くて仕方がなかった。
父も、息子の指導に情熱を注いだ。指導を始めた時が「V字元年」。「自分がV字を分からないと、指導も中途半端になる」と、引退してから4年経過していたにもかかわらず、再び飛び始めた。K点20メートルの子供用の台から徐々に大きな台に移り、V字の技術を修得した。
札幌日大高に進学した時、息子は父の直接指導を卒業。その教えを結実させていった。高校1年でW杯デビュー。2戦で24、14位と父も経験のないW杯ポイントを獲得した。高校2年でW杯開幕戦から参戦、今季からは念願の全日本メンバー入りした。今年、父と同じ雪印に入社。今夏のFISサマーGPでは、海外のトップと互角に渡り合い、3戦で1ケタ順位をマーク、五輪に手が届くところまできた。
父は「もう私以上の実績を残した選手になった」と認める。「渡瀬の息子」という肩書から、脱皮した。「五輪は遠い世界。ソルトレークは間に合わなくても、気にしないつもりだった。でも、ここまできたからには、やっぱり出たい」。19歳の挑戦は、23日にフィンランドで開幕するW杯で正念場を迎える。【小林明央】
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