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スピードスケート女子1500メートルで五輪代表に内定している田畑真紀(27)は、大会観戦チケットを4人分手配した。故郷の北海道鵡川町に暮らす両親、カナダ・カルガリー大に留学する妹、そして、所属する富士急の本拠地、山梨県富士吉田市で食事の世話をしてもらっている三浦祥子さん(54)のためにだ。三浦さんは「ママさん」と呼んで慕う「育ての母」のような存在だ。
夫婦でペンションを経営する三浦さんは、遠征や合宿時以外の毎日、昼、夕食を作っている。左足首骨折で98年長野五輪を棒に振ったころからだ。もともと富士急の先輩橋本聖子さん(37=参院議員)の食事を87年から10年間世話してきた。7度の五輪出場のうち6度を陰で支えた。「聖子さんとの経験が、今に生きています」と三浦さんは言う。
毎食20品目以上の食材を使い、練習量に合わせて栄養のバランスやカロリーを調節する。通常1日3000〜4000キロカロリーになる。しかし「理詰めのメニューよりも、相手のためにと思う気持ちが大切」という。おふくろの味。田畑の好きな料理を1品添えることを忘れない。海外遠征には、酢漬けの梅(疲労回復)や生ひじき(鉄分補給)などを用意し、体調を崩さぬように気遣う。
世話を始めた時期と田畑の成長がぴったり重なっている。「それはタバちゃんの努力でしょう」と否定したが、サプリメントなどに栄養補給を頼らない田畑は「私は栄養を自然に(食べ物から)取っています」と感謝している。
三浦さんは陸上男子400メートルで世界のファイナリストになった高野進氏(40)もバックアップしたことがある。来年2月には田畑ファミリーと米ソルトレークシティーへ乗り込む。「(田畑の両親には)食事をやらせてもらいますと言ってあります」。金メダルを期待される中、長距離エースの滑りに、三浦さんの手料理が占めるウエートは大きい。【嶽岡晃樹】
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