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1984年のロス五輪では、ジェット噴射で空中を飛んだ人間がいた。96年アトランタ五輪はムハマド・アリ氏が感動の聖火点火をした。開会式には必ず、米国を象徴する大きなコンテンツが用意されている。 今回は何か。ソルトレークシティー五輪組織委員会(SLOC)のキャロライン・ショー広報委員長は「もちろん今は教えられない。でも観客を『WOW』と言わせるものを披露するつもり」と自信ありげにほほ笑んだ。そこには米国を代表するスポーツ選手がかかわってくる可能性が高い。 まずはスティーブ・ヤング氏(39)。NFLの49ersでエースQBとして活躍し、2度のリーグMVPを受賞したスーパースターだ。ヤング氏が聖火最終走者の候補に挙げられているのは、地元ブリガムヤング大出身だからという理由だけではない。ソルトレークシティーは19世紀半ば、東部から移住してきたモルモン教徒が興した街。その時のリーダーがブリガム・ヤングだった。スティーブはブリガムから数えて5代目となる直系の子孫なのだ。 すでにヤング氏は重要な役割を担っている。「今はボランティアのトレーニングを見てもらい、彼らを活気づけることをお願いしています」とショー氏。市民の半数を占めるモルモン教徒にとって神に近い存在ともいえるヤング氏の励ましが、どれほどのエネルギーを与えるかは想像に難くない。2万6000人必要なボランティアが現時点でほとんど集まってしまったのも、ここに理由があるのかもしれない。フィギュアスケート会場となるデルタセンターは、NBAユタ・ジャズの本拠地。このチームのスーパースター、ジョン・ストックトン(38)とカール・マローン(37)も、セレモニー出演の有力候補だ。ストックトンは日刊スポーツのインタビューに「自分のホームタウンで五輪が開かれるのは特別な気持ち。参加したい気持ちはある」と話した。自身もドリームチームの一員として金メダルを2度獲得しているだけに、五輪に対する思いは強い。 NFLとNBA。米国の色を付け加えるには絶好の人材が「切り札」として、その時を待つ。
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