■ 著名人が語る21世紀
Tohoku2001
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宮城県塩釜市出身
ハウンド・ドッグ/ボーカル
大友康平さん
大友康平
(写真=「マイホームタウン」と呼ぶ仙台、そして東北の若者へ熱いメッセージを送った大友)

◆大友康平(おおとも・こうへい)
 1956年(昭和31年)1月1日、宮城県塩釜市生まれ。幼少時代に埼玉・越生町に移り中学時代は野球部に所属。川越工で音楽活動を始め東北学院大進学後、76年に3人組の「ハウンド・ドッグ」を結成。同年5月14日に初ライブ。仙台でライブの実績を重ね6人編成になり、80年3月「嵐の金曜日」でデビュー。85年「ff(フォルティシモ)」の大ヒットで注目を集める。ほかヒット曲は「ONLY LOVE」など多数。ライブの盛り上がりには定評があり、ライブ本数はこれまで2000本以上。現在全国ツアー「Lucky and Star」を展開中。来年1月9日スタートのフジテレビのドラマ「女子アナ。」(火曜午後9時)で民放ドラマ初挑戦。家族は妻。血液型はA。
自分の足元見つめれば、そこから何かが始まる


 ロックバンドハウンド・ドッグのボーカル大友康平(44)は仙台市をこよなく愛している。宮城県塩釜市に生まれ、その後埼玉県に移った。だがバンドを結成した母校・東北学院大時代を含め7年間過ごした仙台を「マイホームタウン」と呼ぶ。ファンに勇気を与える全力疾走のライブが持ち味の大友が仙台、そして東北の若者に熱いメッセージを送った。

「目標失いがちって」それは違う


 さまざまな少年犯罪がマスコミで取りざたされているけど、「今の若者は」と言ったらそれで終わりだと思うんですよ。少年犯罪が今特別増えたわけではなく、ニュースの取り上げた方が偏っていて、おれらの時もいろいろな事件があった。

 暴走族の抗争はすさまじかったし、いつの時代も少年犯罪はあった。いつの時代も「今の若者は」と言われてきたし、いつの時代も政治は腐っていると言われていた気がするんだよね。

 だけどね「今の若者」が駄目なら、今の大人だって駄目なんだよ。みんなが人のせいにしないで、自分の足元をしっかり見つめることができれば、そこから何かが始められると思うんだよ。

 「若者が目標を失いがちって」、それは違うよ。絶対に輝きたい、頑張りたいと思っているの。ただ、自分で考えることがちょっと少なくなった。与えられたものに対してすごく力を発揮できる。しかし、何かを提示しなければできないというのが僕らの時代と変わってきた。それを打開するには好きなものを見つけること。見つかるまでいろんなものに手を出すべきだと思う。

 僕は宮城の塩釜に生まれ、物心ついた時には家の都合で埼玉にいた。でも(仙台の)東北学院大に進んだおかげで、ハウンド・ドッグのメンバーと出会い、このバンドが生まれ多感な青春時代を過ごした。仙台が一番愛着がある町でありマイホームタウン。でも間違えて青学大に受かっていたらサザン・オールスターズのドラマーをやっていたかも(笑い)。

 昔は東北のロックなんてばかにされていたんだよ。叙情派フォーク扱いされてさ。だから本物のロックが東北にあることをぶちかましたかった。ハウンド・ドッグというすごいバンドがあるんだってね。大学を卒業してから、3年は仙台を拠点にし、僕らが東京に行くのではなく、東京の関係者が僕らを見に来るというムーブメントを起こそうじゃないかって思っていましたよ。

 でもしばらくは鳴かず飛ばず。収入も少なかったし、国分町なんて高くて行けなかったよ。500円で酒が飲めておなかいっぱいになる居酒屋に行ったり、アパートで酒を飲んでばかり。でも不安に思ったことはなかった。好きなことができたからね。


愛する仙台よ、活気ある町でいて


 ハウンド・ドッグはデビュー20年を迎えた。長く続けることができたのは、自分たちのスタイルを貫いてきたこと。いいステージを常にやることを志してきた。いいステージをやるにはセルフコントロールが必要なんだ。僕は昔は(ロッカーを意識して)無理してもバーボンを飲んでいた。でも35歳を過ぎてから食生活が変わった。肉一辺倒の生活から魚が入ってきた。昔はじじいが飲むもんだと思っていた日本酒も、焼酎(しょうちゅう)も飲むようになった。焼酎は次の日に残りにくい。それに刺し身を食べながら、ワイルドターキー(バーボン)なんて合わないしね(笑い)。

 21世紀の東北のロックバンドが売れるにはいい曲を作っていいライブをやるしかないじゃない。胸を打つようなラブソングもそうだし、頭をガツンとハンマーでぶったたかれたような曲。でもいいメロディーがあって、いかしたビートがあって、心に残る言葉があればいいと考えると、今風の音楽は何がいいのと思う時がある。GLAYは楽曲もすごくて売れるべくして売れた。でもあとは分かりません。(ビジュアル系バンドに対して)君、本当にその化粧でいいの。そのまんま40歳までやれると思ってんのって真顔で聞いてみたいね。

 東北のよさは寒さに耐えて春を待つという粘り強さがあること。よく東北の人は暗い、暗いと言われるけど、暗くないんだよね。すごく熱いものを持っている。ただすごく人見知り。排他的なところは東北どこでもあるけど、仙台あたりは大きな町だから顕著なところがある。心を開くまで時間がかかるけど、分かり合うとすごくウエルカムで濃厚で親密な関係になれる。仙台がいつまでも活気のある町でいてほしいし、そうすることによって他の町も喚起されると思う。

(構成=八百板正人) 
日刊スポーツ東北版12月13日付紙面より

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