岡田イズム検証1

 サッカー日本代表は2月8日の豪州遠征でスタートを切る。今月16日に史上最多の代表選手29人が決定。岡田武史監督(41)は1次リーグ突破をW杯の目標に掲げ、本番までのわずか5カ月間で「世界で勝つチーム」をつくる。きょうから5回はW杯へ向けての戦術や勝負哲学など「岡田イズム」を検証する。

 岡田監督は心に決めている。「監督でいる間は選手と一緒に食事はしない」。だれよりも選手に情熱を注いできた。性格も人一倍浪花節だ。コーチ時代は「岡ちゃん」の愛称で慕われてきた。しかし、この5カ月間は厳格に選手との一線を明確にしていく。  監督の仕事は「選手を切ること」と断言する。豪州合宿には29人もの代表選手を招集した。「全員にチャンスを与える」と話した。しかし、その一方で駄目な選手は情け容赦なく切るつもりだ。「僕は情にもろいから、食事をしたら切れなくなるんです」。

 新代表にはFW高木をのぞいた最終予選のメンバー全員を選出した。「変化がない」「選手を切れない」との厳しい声もある。だが、この選出にも持論がある。激戦を勝ち抜いた旧代表と新戦力を競わせて力を見極めるためだ。世間の声や他人の見解に関心はない。あくまで自分の目で確かめてあらためて絞り込む。

 外す対象になるのは「100%ファイトしない選手」「監督の目指すサッカーに納得しない選手」。実績や名声は関係ない。宣告も非情だ。「必要ない。さようなら」。それだけ。「お前もいいけど残念だが……とは言わない。優柔不断な対応では、後で自分の首を絞めることになる」。

 持論は「代表は少しずつ入れ替わり、新陳代謝していく方が強くなる」。若手も積極的に起用していく。W杯のベンチに座れるのは22人。現代表から確実に7人は外れる。2月8日の豪州遠征から、岡田監督の過酷な仕事が始まる。

【首藤正徳】
連載「夢、W杯」

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