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「1勝1分け1敗」。岡田武史監督(41)が公言するW杯1次リーグでの目標成績である。日本と同組はアルゼンチン、クロアチア、ジャマイカ。しかし、各国の戦力を分析したうえで目標を決めたわけではない。この数字にはチーム再構築への監督のある計算があった。 最終予選は「W杯へ出場する」との目標でチームの心がひとつになった。だからこそ厳しい戦いを勝ち抜けた。だが、悲願を決めた瞬間から目標が消えた。「出るだけで十分」「1次は突破したい」「欧州に売り込みたい」。同じW杯でも選手の目標はバラバラになる。「目標を明確にする必要があった」。 目標は全員が納得できる現実的なものでなければならない。「1敗2分けでは目標 にならない。3連勝は現実離れしている。1勝1分け1敗なら可能性はある」。岡田監督は具体的な数字を公言することで、再び個性派集団のチームの意思を統一するつもりだった。 「僕はもともと最初に目標を決めて、綿密な段階を踏んでチームづくりをするタイプ」。しかし、どの国に1勝をするかは決めていない。決めるつもりもない。「全試合勝つつもりで臨みますよ。力の差はあるが、可能性がないわけじゃない」。自分の心の中では選手よりさらに高い目標を目指している。 目標成績には別の効力が隠されている。世界との実力差はある。それは選手も知っている。だが、この5カ月間、目標を信じ続けることで、自信を得ることもできる。「6月14日のアルゼンチン戦、堂々とグラウンドに立てるチームをつくる」。これこそ岡田監督の最終目標なのだ。 【首藤正徳】
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