代表選手の武器紹介

鈴木 秀人

 「スピードをアピールしたい。自分の武器ですからね」。1月16日、代表に選出された鈴木秀人(23、磐田=写真)は言った。DFとして相手をマークするときに必ず必要となる「スピード」。単純な足の速さという意味なら、ほかにも速い選手はいる。50メートル走は6秒2。もちろん、現代表の中では速いが、FWの岡野には負ける。鈴木の自慢は守備のときの速さ、相手をマークするときの速さだ。

 ヘディングの強い選手に空中戦で負けられないように、スピードのあるFWには、スピードで対抗しなければならない。相手の動きについていく速さ。抜かれても瞬時に体勢を入れ替えて追える速さ。鈴木は、そんな速さをアピールする。 <

 浜松商時代は無名。しかし、伝統的に陸上部が強い同校で、練習も基礎体力を養成するものが多かった。そんな中でスピードと俊敏さを磨いた。ヤマハ(現磐田)にテスト生として合格できたのも、そんな速さが認められたからだ。

 1996年のアトランタ五輪、鈴木はブラジル代表のFWベベットをマークした。94年米国W杯優勝の立役者相手に堂々と渡り合い、その動きについていった。1―0の歴史的勝利に大きく貢献した。

 センターバックの争いは熾(し)烈だ。高さがある秋田、小村、冷静なポジショニングが武器の井原、斉藤。しかし、鈴木ほどスピードがある選手はいない。W杯では、アルゼンチンのバティストゥータ、クロアチアのスーケル、ジャマイカのバートンと、スピードを武器にするFWが日本の前に立ちはだかる。「だれにも負けない。チームの中でも、相手にも」。昨年6月以来の代表復帰を果たした鈴木はスピードで勝負する。

連載「夢、W杯」

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