代表選手の武器紹介

楢崎 正剛

 楢崎正剛(21=横浜F)は、身体能力で勝負する。185センチ、76キロの恵まれた体を生かした安定感のあるセービングを見せる。日本の守護神の座は、川口が死守しているが、15日の豪州代表戦で国際Aマッチに初出場した楢崎は、好セーブを連発、新たな力として台頭してきた。

 楢崎は1対1の場面に絶対の自信を持つ。垂直ジャンプでゴールのクロスバー上までひじが届くほどの高い身体能力があるからだ。相手が反応できないと思うコースに蹴ったボールにも、瞬発力、高いジャンプでセーブしてしまう。

 逸話が残っている。奈良育英3年時、1994年(平6)度の全国選手権奈良予選1回戦で富雄と対戦した。試合は0―0でPK戦にもつれ込んだ。相手1番目が蹴ったボールはゴール右に大きく外れたが、楢崎はそのボールに追いつき、さらに外へ弾いた。2番目も枠を外したが、これにも追いついてキャッチした。それを目の当たりにした3番目の選手は、楢崎の真正面に弱いゴロのボールを蹴るしかなかったという。奈良育英・間政彦監督(38)は「身体能力が高いから、ほかのGKより一瞬判断が遅れてもボールに追いつく。ミスも少ないし、安心して見ていられた」と話す。

 川口とはタイプが違う。川口は積極的に前に出て、広い守備範囲で勝負する。楢崎はゴール前でじっくり構えて、DF陣が抜かれて相手と1対1で勝負ができる。96年11月に代表入りしてから控えに甘んじていた楢崎の台頭で、岡田監督の選択肢が一つ増えた。

連載「夢、W杯」

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