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Jリーグの大物たち

シーラス(ブラジル代表)

 国民の期待を背負うW杯では、独特の雰囲気に実力を発揮できない選手も少なくない。京都のMFシーラス(32)は「どんな選手にも、W杯は特別なものなんだ。でも、ミスを恐れて守りに入ってはだめ。どこまで思い切りよくできるかなんだ」と、自らの苦い経験をもとに言った。

 シーラスは、王国ブラジルの背番号「10」として1990年イタリアW杯に出た。しかし、バウド(現名古屋)の控えとして3試合でわずか18分出場しただけ。チームは、決勝トーナメント1回戦でアルゼンチンに敗れた。「創造力のかけらもない」「背番号10がベンチにいる最悪のチーム」。ラザローニ監督とともに、ブラジル国民に酷評された。

 ペレ、リベリーノ、ジーコら偉大な先輩のつけた10を背に、消極的なプレーしかできなかった。85年ワールドユース優勝でMVPを獲得し、20歳で86年W杯2試合に出場、89年南米選手権優勝に貢献した時の勢いはなかった。カレカ、ミューレル(いずれも元柏)のFW陣も動かせなかった。精神的に不安定になり、ミスを恐れた。「まあ、ついてなかったってことだ」。少し目を伏せて言った。

 90年大会限りで代表に呼ばれず、Aマッチ通算30試合1得点に終わった。しかし、その後アルゼンチンのサンロレンソで活躍。同国リーグのMVPを獲得するなど、実力を見せつけた。ブラジルの「10」番の呪縛(じゅばく)から逃れて、本来の力を出した。「日本は厳しいグループに入ったけど、だからこそ戦えるはずだ。そういう選手がそろっていると思うよ」といって、闘争心のあるカズと中山を日本のキーマンに挙げた。W杯で「100%ファイト」できなかったシーラスだけに、日本代表への期待は大きい。

【サッカー取材班】

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連載「夢、W杯」

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