前仏代表監督・ウリエ氏に聞く

 前フランス代表監督でFIFA(国際サッカー連盟)技術委員のジェラール・ウリエ氏(50)は、世界 のサッカーの問題点として、大会開催費用の高騰を挙げた。「テレビの放送権料やスポンサー料、広告料な ど、お金がかかり過ぎている。もっと経費削減を心掛けないといけない」。94年W杯米国大会の経済効果 は、4200億円以上になったといわれている。五輪をしのぐ世界最大のイベントにかかる金の動きは、大 会ごとに増大している。

 「フル代表の大会にかかる費用を、もっとユース世代の強化とか、指導者の育成 とかに還元すべきだ」。22日に福島県のJヴィレッジで地元の小中学生を指導した際には、「君たちの世 代をGolden ageと言います。一番技術的に伸びる時期です」と話した。若い世代のトレーニング を、充実した環境の中で行うことが、世界のサッカーのレベルを上げることにつながっていく。

 またフランスは、世界に先駆けて、指導者育成コースにも力を入れている。理論の実践、試合の分析法から、心理学、生理学まで豊富なカリキュラムを組んでいる。元名古屋監督のアーセン・ベンゲル氏(現プレミアリグ・アーセナル監督)も、このコースで資格を取った。

 日本もフランスや2002年W杯に向けてという短期的視点ではなく、サッカー後進国からの脱皮を図るために、ユース世代や指導者の育成に費用を割かなければならない。

【サッカー取材班】


◆2002年W杯の経済効果

 横浜銀行系の浜銀総合研究所の試算によると、日本国内経済に対して、約1兆8800億円の波及効果がある。開催1都市の収入は、数百億円となる見込み。そのうち入場料収入は、60億円程度。一方、支出は最低に見積もっても、1000億円に及ぶ。W杯だけで収益を得ることは不可能なため、スポンサーや広告、放送権料などに頼ることになる。



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連載「夢、W杯」

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