前線基地は今 エクスレバン

 日本代表が5月末から合宿するスイス・ニヨン市の施設「ヴィル・デ・ニヨン」は、欧州でも有数の設備がそろう。市の中心部からジュネーブ方面に向かって車で5分。見渡す限りの田園の中にある。田園を横切って警笛を鳴らす列車が走る、のどかな風景を見渡せる。

 グラウンドは何と6面もある。陸上トラック付き、縦100メートル、横57メートルの土のグラウンド、縦123メートル、横74メートルのラグビー場を除く3面が、すべて芝生のサッカー専用グラウンド。3面のうちの一つは縦123メートル、横74メートルで、850人の屋根付き観客席がある本格的グラウンドだ。

 グラウンドの管理者によると、「スイスほか、ドイツのブンデスリーガやイタリアのセリエAのチームも夏季合宿などで利用する」という。各プロチームがこぞって利用するのは、「周囲に何もなく、チームが練習に集中できる環境だから」と説明した。ちなみにニヨン市には欧州サッカー連盟(UEFA)本部があり、情報収集には事欠かない。

 グラウンドを挟んだ中央部分には、地下のコンコースがあり、各グラウンドから中に入れる仕組み。コンコース内の両わきにはサウナ、筋力トレーニング室、個室のシャワー室と充実している。

 ニヨン市では6面の周囲の要所に警察官らを配置し、報道陣をシャットアウトする予定。各選手がコンコースを利用し、施設前に横付けしたバスで宿泊施設まで行くことも可能。そうなれば、報道陣はまったく姿を見られないことになる。

 日本代表が6月から本拠地にするフランス・エクスレバン市は、グラウンドが2面しかない。しかも周囲にはマンションが林立し、練習風景をのぞかれてしまう。岡田ジャパンはニヨンで、徹底した秘密練習を積むことになりそうだ。

【大崎公一郎】

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連載「夢、W杯」

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