世界的イベントにボランティアは欠かせない。フランス大会では、日本代表に複数の専属通訳がつく。その一人がパリ在住のニコラス・マルティンさん(27)。パリ九番大学内にある専門学校「東洋語学院」の3年生だ。 マルティンさんは今年2月、長野五輪観戦のため来日した。英語、スペイン語など5カ国語に堪能で、世界中からやってきた人々と触れ合う機会を持った。そこで思った。「たくさんの人が、いろいろな国から集まるイベントで、平和の素晴らしさを伝えたい」。W杯の通訳係に応募したのも、そんな理由からだった。1996年まで長崎県の長崎外国語短大でフランス語を教えていた経歴も認められた。 マルティンさん自身、日本サッカーについては詳しくない。「ナカタ? 知りません。日本にはミウラという選手がいたような覚えがありますが」。これから、W杯関連の雑誌、ガイドブックなどを購入し、勉強するという。「オフサイドとか、専門用語を早く覚えたいですね」と笑った。大会期間中は当然、日本代表選手と触れ合う機会が増える。「いろいろフランスについて教えてあげたい。通訳という仕事に就くのだから、私情を挟まないようにしたい」と抱負を話した。 フランス大会では1万2000人のボランティアが参加する。ボランティアが盛んな国柄だけに、2万人を超える応募があったという。内訳は一般社会人が41%、学生が40%を占める。退職者、主婦もいる。警備、飲食関係、PR、人事、ID発行など150種類の仕事がある。通訳はそのうちの一つだ。今後1カ月間以上のセッション、実践のトレーニングを行う予定だという。日本代表はこうした裏方の人々の力で、試合に集中することができる。 【大崎公一郎】
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