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日本屈指のオールラウンダー−中西 1998年5月20日更新
岡田監督が、W杯のアルゼンチン戦、クロアチア戦に向けて、3バックを試しました。キリン杯のパラグアイ戦でリベロに井原を置き、秋田と小村にダブルストッパーを任せたのです。 開始早々にリードを許したため、相手はあまり攻め込んできませんでした。だから、大成功とは言えませんでしたが、岡田監督はまずまずの成果を口にしていました。3バックの是非については、いろいろな意見があるでしょう。個人的には、守備のシステムよりもまずは相手のセットプレーで集中力を欠かさないことだと思いますが……。 さて、二人のストッパーがケガをして、日本代表はピンチに陥りました。残りのメンバーの中で、自分のチームでストッパーとしてプレーしているのは斉藤だけ。秋田と小村以外には、選手がいないのです。でも大丈夫。中西がいます。 チームがピンチになった時こそ、その力を発揮する選手。それが中西です。レギュラーポジションはありません。昨年のW杯最終予選でも、1試合もフル出場はしませんでした。先発出場もホームの韓国戦でのわずか1回。それも、後半には交代しました。5試合で153分。2試合分にもならない出場時間が、中西のW杯予選のすべてです。 それでも、中西は日本代表にとって貴重な戦力なのです。本職は右サイドバックですが、ストッパーも左サイドバックもできます。いや、できるだけでなく、代表の高いレベルでこなせるのです。 |
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日本代表の名良橋や相馬は、サイドバックのスペシャリスト。井原や小村、斉藤もセンターバック専門です。誰かが負傷すれば、そこに穴ができます。DFの穴は、即失点につながります。それを埋めるのが、中西なのです。「試合に出られれば、ポジションはどこでもいい」という言葉は「どこでもできる」という自信の表れでもあります。
子供の頃から目立ちたがり屋でした。かつては、自らシュートを決めたり、試合に勝った時にサポーターの前で派手なバック転も披露していました(96年当時の奥寺監督に禁止されましたが)。常に、どうしたら目立てるかを考えているのです。 サッカーをしても、目立つためにゴールを狙いにいきます。今でも、得点能力の高いDF。Jリーグ通算18得点は、現代表のDFの中でも最多です。 そんな積極性があるからこそ、どこでもこなせるようになったのです。与えられたポジションを守ることなく、次から次へと新しいポジションに挑戦してきたからこそ、日本屈指のオールラウンダーにまで成長したのでしょう。 もちろん、選手として先発でフル出場することが目標です。しかし、常にベンチを温め、あるいは練習の紅白戦で控え組にいながら代表の座を守っていることは、それはそれで凄いことでもあります。もしかしたら、レギュラーでプレーしている選手以上に、監督の信頼は厚いのかもしれません。何しろ「どこでも任せられる」と、思われているわけですから。 今後、W杯本番までにさらにけが人が出るかもしれません。アルゼンチンやクロアチアの強力FWと激突すれば、負傷することもあるでしょう。でも、そんな時には中西がいます。DFならどこでもこなせる万能選手。登場するのは日本がピンチの時。だからこそ、中西にかかるサポーターの期待は大きいのです。 | |
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