大阪桐蔭辻内、三振で全アウト/高校野球
<高校野球大阪大会:大阪桐蔭14−0大阪市立>◇17日◇2回戦
大阪桐蔭(大阪)のドラフト上位候補、辻内崇伸投手(3年)の剛速球がいきなりうなりを上げた。大阪市立戦の初球直球が153キロをマーク。4回を投げ1安打を許したが、12個のアウトを全部三振で取った。
圧巻だった。辻内の今夏初戦の初球、スピードガンは「95マイル」(153キロ)をマークした。初回は3者連続奪三振。2回は先頭打者に二塁打を許したが、後続を3者連続三振。走者を出しても、動じない。4回全12アウトは、すべて三振。進化した辻内が、そこにいた。
万博球場のネット裏。スカウト陣のスピードガンが、140キロ台前半を表示したのはわずか3球。今春155キロをマークしたスピードは、夏も健在。さらに自在に扱えるようになった変化球が、進化の証明だ。
辻内は「きょう(17日)一番よかったのは、カーブでストライクを取れたこと」。この日はフォークで3個、カーブで2個三振を奪い、カウント球にもカーブを使った。力でねじ伏せていた怪物左腕が「変わらなくちゃ」と幅を広げた理由は、昨夏の大阪大会決勝戦・PL学園戦だった。
4−2でリードしていた8回、同点適時打されたが、その痛恨の1球が「今も忘れません」というカーブだった。延長15回で決着がつかず、翌日の再試合で7−13で敗れた。再試合では登板機会のないまま、先輩たちと涙に暮れた。
打撃でも成長の跡を見せた。4回に公式戦初の本塁打。視察の5球団スカウトもワンマンショーにニンマリだ。辻内をマークし続けるツインズの高橋スカウトは「これだけ三振を取れるし、お客さんを呼べる選手ですよ」とため息。「かつて野茂投手がメジャーへの道を切り開いたように、高校からメジャーに挑戦する開拓者になってほしい」と熱い視線を送っていた。
[2005/7/18/09:49 紙面から]
写真=大阪市立打線相手にすべてのアウトを三振で取った大阪桐蔭の辻内。なにわの四天王が怪物伝説を歩み始めた
|