前マ軍長谷川引退、実業家転身も視野
昨季までマリナーズでプレーした長谷川滋利投手(37)が23日、現役引退を発表した。オフにFAとなりマ軍を退団。ドジャース、エンゼルス、巨人など日米複数球団からオファーを受けていたが、モチベーションの低下を理由に、9年間のメジャーのユニホームを脱ぐことを決断した。日本球界に復帰せず引退する初の日本人メジャーとなった。今後は日米両国で15年プレーした経験を生かし、実業家への転身も視野に入れている。
名セットアッパーが人生の決断を下した。メジャー入り後、9シーズン連続で45試合以上に登板。計算できる戦力として「引退」とは無縁に思われたが、長谷川は潔しとしなかった。キャンプインまで1カ月を切ったこの日、マネージメント契約する吉本興業を通じ引退を報告した。
長谷川「マウンド上で自分のモチベーションを保つことができなくなった。日米含め数球団からオファーをいただきましたが、プロとして精神的にも肉体的にも完ぺきな状態でプレーできない限り、チームにも迷惑が掛かると思い引退を決断した次第です」。
オリックスでは93年から3年連続で2ケタ勝利を挙げるなどエースとして活躍した。94年オフからあこがれだった米移籍を訴え、97年1月にエンゼルス入団を実現させた。メジャーでも毎年コンスタントに安定した成績を残し、昨年7月には日本人投手初となる500試合登板を達成。517試合登板は日本人歴代1位、通算45勝は野茂(前ヤンキース3A)に次ぐ同2位。自己最高のシーズンとなった03年には、28回2/3連続無失点、防御率1・48でともにマ軍救援投手の球団記録を塗り替えた。長谷川は「どのシーズンも楽しい思い出であり、貴重な経験になりました」と振り返った。
長谷川は現在、シアトル近郊の自宅で「しばらくの間ゆっくりと休養し、次のステージへ向けて準備したい」と充電中。近日中の帰国や引退会見の予定はないという。長谷川は「日米で培ったノウハウを生かし、両国の懸け橋になれるような仕事に携われたらと希望します。また、自分を育ててくれた『野球』への恩返しができれば」と、第2の人生設計の夢を語った。入団会見から通訳を介さなかったほど英語は堪能で、ロッカールームでは経済紙を愛読していた。転身を夢見るビジネス界でも、野球で培った一流の駆け引きを展開しそうだ。
[2006/1/24/08:50 紙面から]
写真=05年7月27日、タイガース戦の9回に登板したマリナーズ長谷川滋利
|