ロッテ渡辺俊「緩いシンカー」習得へ
「日本のエース」ロッテ渡辺俊介投手(29)が、新球マスターに取り組んでいることが20日、分かった。これまでのシンカーとは別に、左打者の外に逃げる緩いシンカーの習得を目指している。この日、対談したソフトボールアテネ五輪日本代表の高山樹里投手(29)からもヒントをもらった。新球は「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)用ではなく、シーズンを見据えてのもの。「日本のエース」は世界一奪取に加え、V2に向けても着々と準備を進めている。
日本のサブマリンがさらなる進化を目指して「緩いシンカー」のマスターに乗り出している。これまで渡辺俊が得意としていたシンカーは「速くてちっちゃく落ちる感じ」と説明。「高津さんや、潮崎さんみたいに、左バッターに対してスピードが抜けて外に逃げていくボール。緩急がつく遅いシンカーをマスターしたい」と話した。
昨季の成績を見ると、対右打者の被打率は2割1分4厘なのに対して、左打者には2割3分8厘と、若干ではあるが打ち込まれている。「右打者には遅いボールがあるんだけど」と、左打者対策を課題に挙げていた。昨季もシーズン中に試したことがあったが「使える状態ではない」と判断。多投することはなかった。「投げたいとは毎年思っていたし、難しいボール」と習得が困難なことも明かした。
そこへこの日、頼もしい援軍が現れた。ソフトボール日本代表の高山と雑誌の“サブマリン対談”でヒントを得た。「握りを見せてもらったら、こういう握りもあるのかと思った。ソフトボールのトッププレーヤーと話す機会なんてそうないですから」と話す。球界広しとも、ソフトボールからヒントを得られるのは渡辺俊ぐらい。「今までのイメージにないボール。シンカーやチェンジアップ系」と説明。早速ブルペンにこもり、捕手を座らせて今オフ最多となる約75球の投球練習を行った。新しい握りも試し「将来的には面白いボールになる」と手応えを口にした。
もちろん完全習得までには時間がかかるため、これらのボールはシーズンを見据えてのものになる。日本代表の王監督から「日本のエース」の指名を受けたWBCでは、初対戦の打者が多く、以前から「今までのスタイルで戦う」と繰り返してきた。ニューボールはあくまでV2を目指すシーズン仕様。初代世界王者を目指した後には、すぐに日本一を目指す戦いが始まる。日本のサブマリンは、どん欲な姿勢で進化を続けていく。【前田祐輔】
[2006/1/21/07:04 紙面から]
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