楽天野村監督が伊東監督のヒゲ面“口撃”
<オープン戦:西武11−4楽天>◇3日◇倉敷
新たな遺恨が勃発した。楽天野村克也監督(70)が、西武伊東勤監督(43)のひげ面を、激しく“口撃”した。オープン戦初対決のゲーム前、あいさつに訪れた伊東監督に「どこのゴロツキだ!」と怒声を浴びせた。ひげ嫌いに端を発し、リーダーとして失格とまで言及し「今年の西武の優勝はない」とぶった切り。対照的に、伊東監督は「野球に関係ない」と冷静に対処し、ゲームも11−4と快勝。同じ捕手出身に遺恨も絡み、今年の注目カードになる。
ひげ嫌いのノムさんが、本気で怒った。ベンチで座っていると、伊東監督が鉄さくの前まで歩いてきた。帽子をとり、会釈して帰ろうとした伊東監督の背中に向かって、罵声(ばせい)を浴びせた。
「どこのゴロツキや! パ・リーグの大監督がちゃんとしてくれなきゃ困るわっ」。荒らげた声がベンチ中に響いた。原則として、ひげは認めないという理想論を持つ。もみ上げからあごまでビッシリと生えそろったひげは、挑発的に映った。「人間として組織のリーダーの常識。芸術家や芸能人じゃない」と監督の資質に疑問を投げ掛けた。
興奮は収まらない。その後、あいさつに来た西武関係者に「伊東に言っとけ。何考えてんだ、あのひげ。指揮官があれじゃあ、チームが乱れる。今年の西武の優勝はないな」と伝え、ほくそ笑んだ。発端はメガホン解禁を求めた1月の監督会議で「パ・リーグだからまたスパイをするとか根拠のないことを言いよった。野村批判ばかり。おれの顔をまともに見れないんだよ」。メンバー表交換でも視線は合わなかった。
「ゴロツキ」とまで言われた伊東監督は冷静に対処し、大人の対応。ひげの話には「たいした問題じゃない。いつそるか言わなきゃいけないの?」と一蹴。考え方の違いで、ひげを他人に言われる筋合いはない。野村監督の話を伝え聞くと「野球には関係ないだろ」と少しだけムスっとして話を遮った。
本業の野球で違いを見せた。新外国人リーファー、中村の1発などで7点差の圧勝。野村楽天の初勝利を阻止した。昨年の楽天と比較し「若い選手がいっぱい出てきたね。まあ、こういう展開だったし」と余裕もちらりと見せた。
一方、大敗の野村監督は「お寒い試合でした」とトーンダウンした。新たな遺恨ぼっ発に「負けられない? 言ったら恥かくわ」とわれに返った。今回は一方的に仕掛けたが、現役時代は名捕手でならした2人。今後は形を変えた心理戦も展開されるはずだ。「何だ、そのひげとか言われるんだろうな」と予想が的中?した伊東監督の反撃にも注目したい。【柴田猛夫】
[2006/3/4/09:22 紙面から]
写真=試合前、ベンチの野村監督(右)にあいさつする伊東監督
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