【WBC】王JAPAN快勝!2次リーグ進出
<WBC1次リーグ:日本14−3台湾(7回コールド)>◇4日◇東京ドーム
王JAPANが、台湾に14−3の7回コールドで快勝し、2次リーグ進出を決めた。初回、多村仁外野手(28=横浜)の先制3ランで主導権を握ると、15安打に機動力を絡め圧倒した。先発松坂ら投手陣も、必勝を期す台湾を抑えた。米アナハイムで12日(日本時間13日)から始まる2次リーグでは、1次リーグB組突破確実の優勝候補で、世界一への第1難関・米国代表と対戦する。日本代表は今日5日、中国を破り同じく2次リーグ進出を決めた韓国とアジアNO・1の座をかけ激突し、6日に勇躍渡米する。
王JAPANの強さを、まざまざと見せつけ、アメリカ行きの切符をつかんだ。王監督が笑った。「戦前に皆さんが予想した貧打線が、まさかね」。1次リーグを前に「スモールベースボール」改め「ストロング&スピーディー野球」と命名した野球は、2戦連続コールド勝利という形になって表れた。
多村の、2試合連発となる1発が台湾をのみ込んだ。初回2死一、三塁。カウント1ボールからの2球目を左翼スタンドに運んだ。「頭が真っ白になった。打った瞬間に手応えがあった」。昨年まで2年連続30本塁打以上を記録している多村も、うれしさを隠せない。この多村の長打力には王監督も舌を巻く。「940〜950グラムの重いバットでガツンと振ってる。少々の球には負けないし、球が飛ぶ」と福岡合宿中から多村の打撃に注目した。だからこそ5番に起用した。「1試合目で韓国がアメリカ行きをほぼ決めたので、われわれもこの試合に勝って、決めよう、と臨んだ。多村君の3ランは台湾の胸にグサッと突き刺さっただろう。チームに緊張感もあったが、見事に吹き飛ばしてくれた」と、王監督は価値を認めた。
台湾が矢継ぎ早に繰り出す8投手に、打線は襲い掛かった。15長短打に西岡、川崎らの盗塁、イチローの鮮やかな好走塁などを交えて圧倒した。昨年12月、王監督は私用で台湾を訪れた。現地の球界関係者から「日本と台湾でアメリカに行きましょう」と激励を受けたが、勝負に私情は挟まない。「将来的にも台湾にはプラスになっただろう。もっと練習しなくちゃいけない。練習しなければ表現できない。日本は表現できるんだから」と、試合後にはエールを送った。
1次リーグ突破は確信していた。試合前練習で米国代表の1次リーグの開幕投手が、パドレスの奪三振王、ピービに決定したことを報道陣から聞いた。2次リーグで対戦する可能性があるだけに、王監督はすぐに動いた。「ピービーってどんな投手だい?」。打撃ケージの横にいたイチローをつかまえ、早速、生情報を入手した。1次リーグ前には、福岡で携帯用デジタルオーディオプレーヤーに音楽をダウンロード。ハイドン、バッハ、モーツァルトなどのクラシックにビートルズなど約700曲を収録。米国までの長時間のフライトに備えた手作業だった。
6日の渡米は決定した。だが、これで終わりじゃない。今日5日にはアジアNO・1をかけた韓国との全勝対決が控える。日本には2試合で32点を奪った勢いがある。引き分けでは大会規定(失点率)により韓国が1位だが「勝ちゃいいんでしょ?」。王監督はサラリと言ってのけた。【中村泰三】
[2006/3/5/09:07 紙面から]
写真=台湾に7回コールド勝ちしマウンド上の勝利の輪に向かう左から多村、金城、イチロー
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