| ▽第11試合 PRIDE GP 2004決勝戦兼ヘビー級統一王座決定戦 |
○エメリヤーエンコ・ヒョードル (王者:ロシア/レッドデビル) | 判定 | アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ× (暫定王者:ブラジル/ブラジリアン・トップチーム) |
ヒョードルが判定でノゲイラを下してヘビー級GP優勝を決め、王座を統一した。ローキックで先制すると投げで転がして踏みつけに行く。さらにパンチかいくぐってタックルを決めるなど、ヒョードルの動きはよく優勢に試合を進めた。1回残り1分をすぎたところでノゲイラのタックルを1度許したが、パンチ以外は何もさせなかった。2回は一進一退だったが、ヒョードルがグラウンドで下になったノゲイラに反撃を許すシーンもあった。最終3回もグラウンドでヒョードルが上からパンチを放ち、ノゲイラが下から腕、足を狙う展開。ヒョードルの強烈なパンチに耐えながら、ノゲイラも何度か関節を狙ったが決まらない。最後はスタンドの攻防もクリーンヒットがないまま試合終了し、判定はヒョードルの3−0だった。
◆ヒョードル「今年を勝って終わらすことができてうれしい。前回グラウンドで勝ったので、今回はスタンドで戦おうと決めていた。スタンドでどれぐらいできるか試してみたかった。2つのベルトがかかっていたので、プレッシャーはあった。トレーニングを積み重ねてきたし、100パーセントの力は出せると思っていた。まずは休みたい」
◆ノゲイラ「きょうはいい試合だった。いい技術を見せられたしグランプリ決勝にふさわしい試合だった。お互い真の武士だった。今後もっと練習して、できれば今年タイトルマッチをしたい。チームのみんなに感謝したい」 |
| ▽第10試合 |
×ヴァンダレイ・シウバ (ブラジル/シュートボクセアカデミー) | 判定 | マーク・ハント○ (ニュージーランド/リバプール・キックボクシングジム) |
ミドル級の絶対王者が元K−1王者のヘビー級選手に惜敗した。タックルでグラウンドに持ち込んだシウバは、立ち上がろうとするハントにヒザを浴びせ、コーナーに詰められても足をかけて倒すなど体格差を感じさせずに戦った。しかし、アームロックを決めても強引に立ち上がる相手のタフネスに苦戦。グラウンドで重いパンチ、踏みつけ、さらに全体重を乗せたヒップドロップを浴び、スタンドでは右アッパー、右フックを食ってダウンも喫した。2回にもパンチの連打で倒されたが、下から三角絞めを狙うなど打たれ強さを見せた。シウバがタックルを決めれば、逆にパンチで倒されてグラウンドでパンチを浴びせるという展開が3回終了まで続いた。判定は1−2。シウバにとってPRIDE20戦目で初めての黒星となった。
◆シウバ「自分はプロのファイターなので、相手は選びません。残念なのは、今回相手が変わってしまったこと。ハントはすばらしくタフな選手。いい試合ができると思っていた。判定に関しては1R、3Rは自分が勝ったと思っている。2Rは負けたとしても、試合自体は自分が勝ったと思っている」
◆ハント「接戦だったのでシウバが勝っていてもおかしくなかった。次はクロコップ選手と戦いたい。(リングサイドにいるミルコに向って)クロコップ選手、戦おう」 |
| ▽第9試合 |
○五味隆典 (日本/木口道場レスリング教室) | 1回6分29秒 KO | ジェンス・パルヴァー× (米国/チーム・エクストリーム) |
UFC参戦を目指していた五味が元UFC王者を殴り倒した。グラウンドでの展開を狙ってタックルを仕掛けたが、足腰の強いパルヴァーを倒せない。その後は打撃の攻防も、相手の速いジャブを浴びてパンチは精度を欠いた。劣勢だった五味だが、ヒザ蹴りをボディーにヒットして徐々にペースをつかんだ。パンチだけのパルヴァーに対し、ヒザ蹴りを多用しながら最後は左フックでアゴを打ち抜いて勝利。五味はPRIDEでの連続1回KO勝利を「5」に伸ばした。
試合後マイクを持った五味は「おい、みんな。大みそかに判定じゃダメだよ、KOじゃなきゃ。みんな、気分はどう? オレは最高でーす! 来年もやります!」
◆五味「大みそ日に勝利をあげられてうれしい。この勝利で世界クラスの仲間入りができたと思っている。最近のパルヴァーはボクシングに固執していたところがあったから、あえて得意分野のスタンドで勝負しようと思った」 |
| ▽第8試合 |
×近藤有己 (日本/パンクラスism) | 判定 | ダン・ヘンダーソン○ (米国/チーム・クエスト) |
1回は開始早々グラウンドで上を取られた近藤が、すぐに逆転。下からのヒザを浴びながらも、サイド、マウントの体勢から顔面へ掌底、わき腹へパンチを打ち続けた。ほとんど上から攻め続けた近藤だったが、勝負を決められなかった。2回はネックロックを決めたまま、グラウンドに引きずり込まれるなど苦戦。しかし、ヘンダーソンは立って移動が出来ないほど、スタミナを失っていた。3回はスタンドでの打撃の攻防で始まり、グラウンドに移るとヘンダーソンが上を取ったが、決め手がないまま時間が過ぎた。残り20秒になると近藤が飛びヒザ蹴り、ヘンダーソンが投げで近藤の顔面をリングにたたきつけるも決着つかず判定へ。ヘンダーソンに軍配が上がった。
◆ヘンダーソン「近藤はとにかくタフ。全てにおいて長けている選手で、戦う前から素晴らしい試合になると思っていた。私のほうが精神力が勝っていたのかもしれない。追い詰められていたことが分かったから、最後はパンチをだした」 |
| ▽第7試合 |
○ミルコ・クロコップ (クロアチア/チーム・クロコップ) | 1回41秒 前方チョーク式裸絞め | ケビン・ランデルマン× (米国/ハンマーハウス) |
ミルコが04年の忘れ物を41秒で取り戻した。ゴングと同時にランデルマンがタックルで仕掛けてきたが、冷静に首を捕えてフロントチョークへ。その体勢のままコーナーに押し込まれたが、さらに強く絞め上げるとランデルマンはヒザから崩れ落ち、すかさず体重を乗せてとどめを刺した。
試合後マイクを持ったミルコは「ケビン、再戦を受けてくれてありがとう。彼は素晴らしい選手です。私が待ち望んでいるのはヒョードルとノゲイラの勝者と戦うこと。マーク・コールマンが私と戦いたいなら、彼をリスペクトしているのでいつでも戦います」
◆ミルコ「ケビンはリベンジしたいと言ってるけど、とりあえず今は必要ないでしょう。自分はストライカーと言われているけど、ルール上で許されている行為を使う機会がきたから使っただけのこと。もうグラウンドに行くことを怖がっている自分ではないので、チョークでもなんでもやる。とにかくヒョードルの持っているベルトが欲しい。ベルトというのは本当はだれの腰に巻かれているべきなのか、自分が挑戦して証明したい」 |
| ▽第6試合 |
×吉田秀彦 (日本/吉田道場) | 判定 | ルーロン・ガードナー○ (米国/フリー) |
吉田が五輪金メダリリスト対決に完敗した。ガードナーを何とかグラウンドに持ち込もうとするが、素早いタックルへの反応と下半身の強さに手を焼いた。体を密着させても何もできず、逆に体格差からスタミナを消耗。2回以降は距離を取ったままの殴り合いという予想外の展開になった。吉田は1発で相手をダウンさせる強いパンチを狙うが、力を込めるあまりに単発に終り、逆にカウンターのストレートで顔を腫らした。結局3回を戦って判定の決着になり、0−3。柔道金メダリストはレスリングの金メダリストの受けの強さを崩せなかった。
◆吉田「とにかくテークダウンがとりでつらかった。相手はバランスをとるのがうまかった。左足を試合途中でケガした。来年ミドル級グランプリやるけど、こんなに体格差のある人じゃなくて、同じくらいの体格の人とやりたい」 |
| ▽第5試合 |
○滝本 誠 (日本/吉田道場) | 判定 | 戦闘竜× (米国/フリー) |
シドニー五輪柔道81キロ級金メダリストの滝本が、大相撲出身の戦闘竜を3−0の判定で下してプロデビューを飾った。1回は劣勢だった。タックルからテークダウンを狙うもパンチを浴び、逆に飛び込んできたところをグラウンドに持ち込もうとすると反転されスタンドに戻された。2回に入って反撃開始。小外掛けで転がし、ローキック、パンチを確実にヒット。3回にはスタミナ切れの戦闘竜を右アッパーで突き上げ、残り30秒で34キロも重い体を投げ飛ばすと初めてグラウンドで上になった。すかさず袖車を狙ったが失敗し、判定にになった。
◆滝本「あまり緊張もなく上がれた。動き自体は自分の持ち味を出せた。思ったより相手は大きくて、胸板が厚かった。プレッシャーは大きかった。道着を着てよかったかどうかは分からないが、これからも着てやる。吉田先輩が総合に出て、すんなり勝ってるものだから、自分も楽に行けるんじゃないかと思ったけど、甘かった」 |
| ▽第4試合 |
○長南 亮 (日本/フリー) | 3回3分8秒 カカト固め | アンデウソン・シウバ× (ブラジル/ブラジリアン・スパイダー) |
長南が劣勢をはね返してアンデウソン・シウバを倒した。立ち上がりからハイキック、左フックを食ってダメージを負うなど、スタンドではアンデウソンのリーチに苦戦。意表を突くバックハンドブローで応戦したが、手数も少なかった。決着は3回。押され続けた長南は終了間際、飛びつくようにカニばさみを決めてアンデウソンを倒すと、すかさずヒールホールド。鮮やかにタップを奪い、逆転が勝ちした。
◆長南「相手の嫌なところはロングフックだった。ロングフックの人とスパーリングやったことがなかったんで、間合いがとりでつらかった。ここであきらめたら終わりだろうと思って、応援してくれる人や、練習仲間に悪いので、そう簡単にあきらめず、気持ちを切らさずに戦った」 |
| ▽第3試合 |
×安生洋二 (日本/フリー) | 1回8分33秒 腕ひしぎ逆十字固め | ハイアン・グレイシー○ (ブラジル/ハイアン・グレイシー柔術アカデミー) |
安生がハイアンに返り討ちされた。10年前にグレイシー道場破りで惨敗したが、それが高田VSヒクソン戦、PRIDE創設につながった。試合にかける思いを表すように高田統括本部長のテーマ曲で入場した安生だが、ハイアンのタックルでテークダウンを奪われるとその後は終始相手ペース。何とか活路を開こうとブリッジで体勢を入れ替えようとした瞬間に腕を取られ、腕ひしぎ逆十字固めに屈した。高田本部長の目前で雪辱を期したが、思いはかなわなかった。
◆安生「短い期間でかなりいい感じに仕上がった。相手のほうが疲れていて、自分の方があまりにも疲れていなかったので、それが過信につながったのではないか。攻めの姿勢からこういう結果を生んでしまったことなので、自分的には満足している。グレイシーと再度戦えた事で前向きで、充実した1カ月を過ごせた。敗戦にはなったけど、気分的には晴れた。もう一丁という気持ちがある」(安生はヒジのじん帯を損傷) |
| ▽第2試合 |
×ジャイアント・シルバ (ブラジル/フリー) | 1回5分47秒 肩固め | チェ・ム・ベ○ (韓国/CMA−KPW KOREA) |
チェがシルバを絞め技で攻略した。真上からパンチを振り下ろして前進する巨人の下半身へ、狙いすましたタックルを決めてテークダウンを奪う。サイドを取るとボディーへヒザをたたき込んでダメージを与え、最後は片固めで完勝した。04年の韓流ブームを締めくくるようなチェ様の鮮やかな勝利だった。
◆チェ・ム・ペ「こんなに大きい選手と戦うのは初めて。リングで会ってみて大きさに驚いた。きょうのシウバは今までと比べて進化していた。試合後のダンスは準備していた踊りではないけど、昔、クラブで踊っていたころを思い出して踊った」 |
| ▽第1試合 |
○美濃輪育久 (日本/フリー) | 1回27秒 カカト固め | ステファン・レコ× (ドイツ/ゴールデン・グローリー) |
高田延彦PRIDE統括本部長がふんどし姿で和太鼓をたたいて開幕を告げた。
第1試合は美濃輪がレコを秒殺した。開始直後にすかさずドロップキックを放つと、レコの放った右キックをキャッチしてグラウンドに持ち込みかかと固め。開始27秒でタップを奪った。
◆美濃輪「最後のカカト固めはどう入ったかわからないが、ガッチリ入った感触はあった。レコの打撃は怖かったけど、レコも怖かったはず。怖いところに飛び込んだ方が勝てる。先手先手を狙っていきました」
◆レコ「あまりにも早く終わってしまった。自分の持ってる知識を見せることができず、残念に思っている。自分にとっては、これがプライド初戦だと思っている。美濃輪がどういう動きでテークダウンをとってくるのかは分かっていた。だが、自分がミスを犯して敗戦につながった」 |