五味10連勝!日本人初王座/PRIDE
<PRIDE男祭り>◇2005年12月31日◇さいたまスーパーアリーナ◇観衆4万9801人
五味隆典(27=木口道場レスリング教室)が、10連勝でPRIDEで日本人初の王座に就いた。ライト級(73キロ以下)GP決勝で、修斗時代から目標にしていた同門の先輩・桜井マッハ速人(30)を1回TKOで下した。今年、中軽量級に特化したPRIDE武士道のエースの重圧を、勝利への強い気持ちではね返し、予告通りのKO劇でファンを熱狂させた。
5万近い観衆の大声援で五味のスイッチが入った。入場時に白いパーカーのフードからのぞいた目は恐ろしいほど殺気を帯びていた。桜井は同門の先輩で、あこがれの選手。だが、戦いに不要な感情は、すべて消し去っていた。
序盤のローキックを耐え抜くと、攻勢に転じた。強引に投げてテークダウンすると、バックを取ってマシンガンのような連打を打ち込んだ。勢いに任せた攻撃にも見えたが、実は冷静だった。「耳の近くを狙っていたので、スタンドに戻ってもバランスを崩すと思っていた」。必死で立ち上がった相手に追い打ちを掛ける右フック、左ストレート、右フック。五味の読み通り防御の余力はなく、相手は前のめりにマットに沈んだ。
9月のGP準決勝後はまだ、「本気で殴れるかな」と口にしたように先輩への遠慮があった。だが、プロとしてファンのために戦っていると考え、迷いを断ち切った。修斗時代は判定勝ちも多かったが、武士道では徹底してKOを狙う。桜井を尊敬していたからこそ、自分らしい勝ち方で恩返しした。
これで10連勝。そのうち判定は1つだけ。見ていてスカッとする勝ちっぷりで、ファンの支持を集めている。この日の声援も一番だった。DSEの榊原社長からも、今大会のベストバウトに挙げられ、「来年の男祭りのメーンを務めてもおかしくない」と激賞された。五味が06年も武士道の先頭を走り続ける。
[2006/1/1/09:47 紙面から]
写真=ベルトを巻き笑顔の五味
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