新オーナーが語る“新”新日本改革
「中邑をエースに育てて」「ノアとの対抗戦を」。新日本再生へファンが訴えた。最後の東京ドーム大会(4日)で日刊スポーツが実施したアンケート調査の結果が5日、集計された。人気低迷の打開策として多くのファンが、ノアと中邑真輔(25)をキーマンに指名した。この結果を受けて親会社ユークスの谷口行規社長(37)は、メディア戦略と団体の壁の破壊を、復活の旗印に掲げた。
新日本を再生させる起爆剤はあるのか。ファンの声は大胆かつ実に正直だった。人気低迷の最大の原因を「スター不在」と厳しく指摘。その上で4日の東京ドーム大会でレスナーに完敗した中邑を、復活へのエースに指名する声が圧倒的多数を占めた。
新日本では人気復活の切り札として、米国の人気選手レスナーをエースに抜てきした。完全無欠の王者としての路線を歩ませている。しかし、その方向性にファンが出した答えは「NO」。最年少でIWGP王座を獲得した天才、中邑の成長を再生の大黒柱とした。
この結果に谷口社長も「おっしゃる通り」と共鳴する。ただテレビの生中継もない時代に、リングの上だけでスター選手を育成することは困難。同社長は「今はファン以外は誰が試合しているか分からない。分かりやすいキャラクターの確立が必要」と話し、メディア戦略をスター選手育成の最重要課題に掲げた。
ファンが人気低迷の第2の原因に挙げたのが「試合がつまらない」。新日本の象徴でもあった内輪での軍団抗争や因縁対決は、すっかり色あせていることを象徴している。そして、その打開策こそ、絶大な人気を誇るノアとの対抗戦だという調査結果が出た。
谷口社長も「1歩ずつ団体の垣根を低くしていきたい」と積極的に他団体との交流を進めるという。すでに自社のゲームソフトではメジャー3団体の選手を対戦させている。そのために新日本だけでなく他団体もスポンサードする可能性も含めて、具体的な作戦は練り上げる。
今回のアンケート結果も踏まえて、今後はファンの意見がより素早く反映される態勢づくりにも取り組む。ゲームはユーザーからの意見を取り入れてヒット商品が誕生する。その方式をプロレスでも実践する。「改革はファンからのフィードバック、選手からの要望などをもとに進めたい」と谷口社長。東京ドームからは撤退したが、復活への戦略は着々と描かれている。【来田岳彦】
[2006/1/6/08:51 紙面から]
写真=オーナーも闘魂を燃やしている!? 新日本の親会社ユークスの谷口行規社長は盟主復活を誓った
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