新日本西村退団!最後の説法
新日本の人気個性派レスラー、西村修(34)が、得意の「説法」を残して退団した。25日、都内の事務所で行われた契約交渉で、退団の意思を伝えた。最後に団体のサラリーマン体質を人気低迷の一因に挙げて独特の口調で批判。今後は新日本と距離を置き、看板に頼らない自由なプロレスを目指す。この日の交渉で成瀬昌由(32)の退団も決定。離脱者は4人になった。
契約交渉でも西村の説法は健在だった。すでに退団の決意は固めていた。もはや16年間戦ってきたリングに未練はない。約80分間の交渉では、フロントに独自のプロレス観を説いた。
西村「自分自身を磨くため、1つの海にこだわることなく外洋に出て泳ぐ魚になりたい。世界を羽ばたく鳥になりたい」。
決裂ではない。条件面にも興味はない。育ててくれた会社には感謝している。退団の理由をあえて言えば「プロレス哲学の相違」。契約交渉で金銭闘争が表面化した。看板に固執する選手もいた。そこに新日本低迷の本質を見抜いた。限界を悟った。
西村「寂しいですね。金とか保証で動く人。その心がプロレスをつまらなくしているんじゃないですかね。私はサラリーマンになるために、プロレスラーになったわけじゃない。人生はギャンブル。ギャンブルに安定や保証を求めたら勝てるわけがない」。
新日本に欠かせない個性派レスラーだった。98年に後腹膜腫瘍で2年間の闘病生活を送った。独特の食事療法や瞑想で独自の人生観を切り開いた。リングの上でも説法を語るスタイルを導入。パワープロレスとは一線を画すクラシックスタイルにファンは多かった。
契約交渉直前、ヨガの修行で有名なインド・トリバンドラムで瞑想した。邪念をきれいに洗い流した。フリーになった後、しばらくは新日本と距離を置き、戦いの場を海外まで広げる。事務所を立ち去る前、新日本の象徴でもあるライオンマークを見詰めて言った。
西村「このライオンマークも、道場の猪木さんの写真もそのときの自分の気持ちで、いろんな顔に見えるんですね。今日のこのライオンマークは満面の笑みに見えます」。【来田岳彦】
[2006/1/26/09:08 紙面から]
写真=西村は新日本のライオンマーク前で最後の瞑想
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