ムタが王者小島の連勝ストップへ
3冠王座の次期挑戦者グレート・ムタが、王者小島聡(35)の連勝を止める。東京・大田区体育館大会(3月10日)で行われるタイトル戦に向けて、ムタの代理人の武藤敬司は21日、都内の全日本事務所で本人の意向を代弁。5月にはメキシコ初上陸、6月10日にはムトーの日として「武藤祭り」を開催するだけに、約3年ぶりの王座返り咲きへの決意は強い。小島の7度目の防衛は、最強の刺客が阻む。
武藤と化身のムタが描くビジョンには、小島戦の黒星など頭の片隅にもなかった。ムタは小島にとって天敵。タッグでは新日本時代から何度も対戦し、毒霧を見舞ってきた。唯一シングル対決した02年7月も、小島の化身の愚零斗孤士(グレート・コジ)に完勝している。代理人の武藤は「ムタは新日本で、闘魂三銃士の誰よりも先にIWGPのベルトを巻いた天才。ラフファイトなしでも勝てるはず」と、子供扱いした。
小島は川田利明から王座を奪って以降、武藤や佐々木健介ら名だたる挑戦者を退けてきた。3冠の防衛回数は10度の川田、8度の三沢光晴に次いで、今回勝てば3位タイの7度目。全日本でもはや敵なしの状態となり、逆指名してきた。ムタとしても03年2月23日に橋本真也に敗れて陥落して以来の、王座返り咲きのチャンスだけに快諾した。
ムタには思惑がある。5月13日に初上陸する本場メキシコに、王者として出場するためだ。米国や日本などの活躍から、武藤は「現地でムタはレジェンド(伝説)になっている。そんな往年の選手のように扱われるのではなく、現役王者として臨みたいようだ。今回はそのためのステップ」と説明。世界に向けた、ムタ健在のアピールが狙いだ。
さらに今年から6月10日を「ムトーの日」として定着させるつもりだ。同日に熊本県荒尾市の遊園地・三井グリーンランドで「武藤祭り」を実施予定。一昨年から2年連続、2月に福岡市で同タイトルの興行を行った。ムタの歴代コスチュームを飾るなど、お祭り要素を盛り込んだもので、武藤は「今年は遊園地でやるし新しいことができれば。バンドやウルトラマンとのコラボレーション、学芸会のようなことをするのもいい」とプランを明かした。
今後は毎年場所を変え、ムトーの日に武藤祭りを行う予定だ。すべてはムタが王座に就いて初めて、意味のあるものばかり。ムトーとムタがリング内外、国内外で破竹の勢いで進む。【高田文太】
[2006/2/22/08:36 紙面から]
写真=武藤は巨大なしゃもじを手に「武藤祭り」の成功とムタの3冠奪取の後押しを誓う(撮影・高田文太)
|