フジ提携解消へライブドア派遣取締役辞任
フジテレビはライブドアの証券取引法違反容疑を受け19日、業務提携のため派遣している非常勤取締役の辞任を申し入れ、ライブドアもこれを了承した。これをきっかけに、昨年4月に結んだ業務提携も解消する方向で、保有するライブドア株も、捜査の行方次第で放出の可能性が出てきた。同局日枝久会長(68)は民放連会長会見で「堀江氏は深刻に反省しないといけない」と、厳しく批判した。
日枝会長はこの日夜、都内で取材に応じ、業務提携を推進するため昨年12月にライブドアに非常勤取締役として派遣した山田良明常務(番組制作、編成担当)がこの日付で同社取締役を辞任したことを明かした。
この日午前、山田氏が日枝会長に「こんな状況では任務が果たせない」と相談。それを受け、午後7時にフジテレビの担当者がライブドアを訪ねて山田氏の辞任を申し入れた。了承したライブドアも深夜になりこれを発表した。
ライブドアとニッポン放送株をめぐり、対立していたフジテレビは、昨年4月に和解し、提携関係を結んだ。これまで、ミュージカル「グランドホテル」の共同開催、無線LANなどの事業を展開した。日枝会長は今後の業務提携については「状況を見ながら」と、明確にしなかった。しかし、局内からは「これまで、数えるほどのプロジェクトしかやってこなかった上、共同事業を進められる状況ではない」「公共性が求められる放送事業に悪影響を及ぼし、株主代表訴訟に巻き込まれる可能性もある」など、提携解消を求める声が噴出している。
資本面では、フジテレビが440億円を出資し、ライブドアの12・75%の株を1株329円で引き受けた。この日のライブドア株はストップ安の416円。このまま、疑惑が払しょくされず、連日下げ続ければ、含み損は免れない。
それでも、日枝会長は「もう少し推移を見て、適切に判断する」としながら、あらゆる可能性があるかとの問いに「そうですね」と語り、ライブドア株を手放すことも示唆した。和解した際には、ライブドア株を来年9月末まで保有し、第3者に譲渡しない契約を結んだ。しかし、特約条項があり、ライブドアの違法性が認められれば損失を抑制できる可能性がある。
日枝会長はこの日、民放連会長会見で堀江貴文社長(33)を名指しして「時代のちょう児と言われるが、東証の停止など経済と社会に重大な影響を与えた。当事者として深刻に反省すべきだ」と批判した。堀江氏から「標的」にされて以来、ニッポン放送株の買い取りなどフジは約1500億円をつぎ込んだ。振り回され、しぼり取られた末の業務提携は、大したメリットもないまま終わろうとしている。
[2006/1/20/09:07 紙面から]
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