NHKが暴力団に「ショバ代」
NHKのドラマ制作スタッフが暴力団関係者に「みかじめ料」を支払った疑惑が15日、浮上した。同局関連会社のNHKエンタープライズが制作した土曜ドラマ「繋がれた明日」の収録で、東京・新宿区歌舞伎町を現場にする際、外部スタッフが10万円を支払った。同社はあくまでスタッフの独断としている。
再生を目指すNHKに、新たな問題が発生した。疑惑は今日16日発売の「週刊新潮」の掲載記事によって浮上した。この日、くしくも同ドラマの制作発表会見が行われたが、事態を重く見たNHKエンタープライズ社が緊急会見を開いた。
冒頭、同社は「みかじめ料を支払った事実は全くない。大変遺憾な記事」と表明した。しかし、同誌が「指定暴力団のフロント企業」と指摘した会社関係者に、雇った男性スタッフが協力費として10万円を支払った事実は認めた。
同社の説明によると、日本一の繁華街・歌舞伎町での収録は1月18日に行われた。担当の外部スタッフは、同社の番組エグゼクティブプロデューサーに「こういう場所でのロケでは、しかるべき事務所に金銭を支払うべき」と進言していたが、同社は「それはできない」と拒否。一方で外部スタッフは、収録翌日に現場になったビルで営業する店から「ビルのオーナーに協力費を払うべき」と言われ、オーナー側と接触するために新宿区内の指定された場所に出向いた。
オーナー側との話し合いの結果、外部スタッフは10万円を支払った。領収書のあて先は「NHKエンタープライズ」だった。外部スタッフはこの交渉の事実を伝えず、領収書を同社に提出して精算作業を行った。しかし、今月上旬に同誌の取材から疑惑が発覚。同社は「使途がはっきりしない。領収書に記してある相手側の会社の住所は、撮影で使ったビルのものとは違う」とし、その10万円を同社の経費とは認めなかった。
もっとも、外部スタッフは同社の名刺を使って仕事をしており、「みかじめ料」の意味合いで不明な10万円を支払った事実は消えない。同社として、オーナー側とは接触しておらず、暴力団とのつながりについては「現在、調査中。15日午前に、警視庁に相談はした」とした。
会見した三枝武専務は社として「みかじめ料」を支払ったことは認めず、「外部スタッフの一員が不明瞭な金銭を支払ったことは重く受け止めたい」と、話すにとどまった。
[2006/2/16/08:38 紙面から]
写真=みかじめ料支払い疑惑について説明するNHKエンタープライズ幹部
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