欽ちゃん久世ドラマがライバルだった
タレント萩本欽一(64)が今月亡くなった演出家で作家の久世光彦さんを「標的」にした時代を語った。76〜86年にテレビ朝日系で放送された「欽ちゃんのどこまでやるの!」のDVD(ポニーキャニオン)が4月5日に発売される。同番組が放送された水曜午後9時は、開始当時「時間ですよ」などTBS系の久世ドラマが全盛期だった。
欽ちゃんは「9時枠は全局ドラマだった時代。まず敵を知ろうと『時間ですよ』を見たら泣かされちゃった。でも、僕は燃えてたね。どうして9時台に笑いがないのって。笑いが市民権を得るためには、ドラマに1度バラエティーが勝つ必要があったから」。ドラマ時間帯の中でも最強の敵を選んだことを明かした。
9時台にお笑いが進出したのは初めてだった。斬新な番組を目指して「企画書も会議もなくし、何もないスタジオで撮影法から考え始めた」。台本がある出演者の安心した顔は輝かないとの持論から、欽ちゃんだけアドリブで本番を壊した。妻役の真屋順子や見栄晴、わらべら欽どこファミリーが画面で見せた戸惑いの面白さは、出演者に計算を許さない、欽ちゃんの計算だったのだ。
当初はスポンサーも付かなかったが、視聴率は最高42%、平均21・6%を記録してドラマの牙城を崩した。現在はバラエティーが主流だが「幸せだけど、またドラマにいじめられてほしい。笑い同士で競っても面白くならないから。僕は『欽どこ』で日本の子供に『お笑い』をやりたいと思わせることができた。今は野球やってるけど『欽どこ』時代の挑戦の気持ちがあるから楽しくて仕方ないよ」。【木下淳】
[2006/3/15/08:10 紙面から]
写真=「欽どこ」のDVDを紹介する萩本欽一
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