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◇11月27日◇山梨県河口湖畔周回コース42・195キロ◇午前7時45分スタート
◇参加1万715人(完走8645人)天候晴れ、気温0・1度、湿度96%、南西の風0・7メートル(スタート時) |
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1万715人が河口湖畔を快走
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山梨学院大を今年卒業したばかりのオンベチェ・モカンバ(23=アイデム)が2時間20分38秒で初優勝した。フルマラソン3回目の挑戦で初めての完走が大きな勲章となった。女子は初マラソンの高橋千恵美(29=チームミズノアスレティック)が2時間48分36秒で優勝した。この2人は来年9月のベルリンマラソンに派遣される。
写真=オンべチェ・モカンバは、山梨学院大・上田監督の祝福を受ける |
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モカンバ初完走V |
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モータボートで湖を横断しながら声を掛けていた恩師の山梨学院大上田誠仁監督(46)がゴール横に上陸した。「今日は2時間20分前後で走れば上出来。自信を付けて、マラソンを楽しいと感じてくれれば」と、心配そうにストップウオッチを眺めた。
そのとき、モカンバはもう残り500メートルまで迫っていた。テープを切ってオリーブの冠を頭に受けると「うれしい、ありがとう」を繰り返した。ハーフのベストが1時間1分39秒、箱根駅伝では4年連続して2区を走ったエースだけに、期待も集まった。事実5キロすぎから独走、余裕たっぷりの走りに見えたが「今年の琵琶湖、北海道とフルマラソンに2回出たけど筋肉痛や脱水症状でリタイアした。今日が初完走です」。
卒業後の選手の環境設定が困難な時代だが、人材派遣会社のアイデム(本社東京・新宿)が全面的にサポート。元同僚の木村翔さん(22)がコーチ役として今年一緒に就職した。自らも6位入賞の木村コーチは「彼はストライドが大きすぎたので修正し、スピード化を心掛けてきたが、安心しました」と話した。
住まいは住み慣れた甲府の寮の近くで、練習も大学時代と同じ。モカンバは大きく育てられている。初出場とはいえ河口湖は大学の合宿コースでもあった。「だからコーナーやアップダウンの癖はよく分かっていた。ホームコースで勝ててよかったです」。顔見知りの土産店の婦人に手を振ってあいさつしていた。
ケニアのキシイ出身。01年に来日した。177センチ、63キロ。「ケニアはライバルが多いので大変だけど、もちろん北京五輪に出たい。これでベルリンに招待してもらえるので、今年の目標2時間8分をこなす自信がつきました」と、目を輝かせた。 |
写真=フルマラソン登録男子で優勝したオンベチェ・モカンバはNo.1ポーズでゴールイン(撮影・山崎哲司)
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高橋も独走でベルリン切符 |
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1キロ4分のペースを高橋は最後まで守った。初めてのフルマラソン。普段は競技中に着けない時計をはめてタイムをチェックする。勝てばベルリンマラソンに参加できると事前に聞かされていた。「ベルリン、ベルリン」とリズムを取りながら走った。
給水は1度もせず、2位に14分45秒もの差をつけての独走劇。レース直前のオーバーワークで左の太ももを痛めてテーピングをしていたが、スタートすると痛みも消えた。気が付けばあっさり押し切っていた。「マイペースで気持ちよく走れた。優勝もできてうれしい」と笑顔を見せた。「河口湖をもう1周走れるんじゃない」と仲間から言われたほど、ゴール後もケロッとしていた。
00年のシドニー五輪女子1万メートル出場(15位)後にマラソン転向を考えた。ところが、座骨を痛めるなど故障に悩まされた。勤めていた宮城・日本ケミコンも03年6月で退職し、母校の聖和学園の職員として新たなスタートを切った。故障も癒えて、「奥にある自分を引き出したい」とミズノからのサポートを受けながらの今回の挑戦となった。
先週は同じ高橋でも、高橋尚子が東京国際で復活した。「刺激を受けた」という千恵美が今週は河口湖で女王の座を手にした。次は来年早々の名古屋国際女子マラソンを視野に入れて調整する。「今度は2時間30分台で走りたい」と意欲を見せていた。 |
写真=フルマラソン登録女子で優勝しゴールインする高橋千恵美 |
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香港から初参加、ウォン女子3位 |
| 香港から初めて参加した招待ランナーのウォン・シュウピンが女子フルマラソンで3位に食い込んだ。3時間7分22秒は自己ベスト。「初めて河口湖を訪れたが、景色の美しいコースで楽しく走れた」と笑顔を見せた。香港では一昨年のSARS騒動以来、健康のためにとウオーキングやマラソンの人気が高くなっているという。香港政府観光局の河原静(ちかよし)マネジャー(59)は、「5年前からオファーしていたが、ようやく出場してもらえた。来年2月に行われる香港マラソンは10周年を迎える。今度は日本から約500人のランナーを送り込みたい」と張り切っていた。 |
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末続慎吾が名誉スターター |
| 03年世界陸上男子200メートル銅メダリストの末続慎吾(25)が人生初の「名誉スターター」を務めた。「いいですか」とひと声かけてからピストルを鳴らした。「スターターは後輩の練習でやったぐらい。マラソン大会には初めて招かれたが、見ていて面白かった」と言う。テレビでマラソンもよく見る。特にラストスパートをした際のフォームに注目し、参考にしている。「ただ、長距離を走るのは無理。距離が延びても400メートルまでかな」と笑っていた。
写真=スターターを務めた末続慎吾 |
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カントリー娘。も走った |
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「カントリー娘。」のあさみ、里田まい、みうなが大会を盛り上げた。スタート地点でランナーを見送った後はファンランに参加。帰ってくるとゴールでテープを持ったり、表彰式のプレゼンターもこなした。「白鳥のかぶりものやメード姿のランナーもいて仮装大会のようだった。みんなが楽しんでいた」(里田)「紅葉を身ながら走るなんてすごくぜいたく」(あさみ)「私たちのコンサート会場と同じようにカラフルだったし、ランナーや沿道の人たちがお互いに励まし合っていいイベント」(みうな)。3人とも満足した様子。普段はフットサルも楽しむ。「頭を使ったチームプレーはシュートが決まると快感だけど、マイペースで走るのも面白い」と声をそろえていた。
写真=ファンランで富士山をバックに走るカントリー娘。の左からあさみ、里田まい、みうな |
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栄養補給に一役 |
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ザバスでおなじみの明治製菓ブースが今年も大盛況だった。26日の選手歓迎前夜祭で、栄養アドバイザーの小田あずささんが「ザバスサプリメントを利用した競技直前の栄養戦略」を語ると、効果を期待して商品を買い求める客が長蛇の列をつくった。
同社の河口湖マラソン協賛は今年で10年目。今年もコップ8万杯分の「ザバスBCAAウォーター」をはじめ、大量の製品が各給水所で用意され、ランナーの栄養補給に一役買った。 |
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申し込みが殺到 |
| ミズノ特設ブースには室伏広治らトップアスリートのシューズを手掛けるクラフトマンとして有名な宮本義和氏が登場。甲高、足幅、左右のサイズの差を採寸。使用者の足を実際に手で触り、普段の練習などを直接取材し、世界に一足だけの自分にぴったりのシューズを作ってくれる。先着30人の申し込みがあっというまに締め切りとなる大人気だった。 |
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地域密着の活動 |
| 世界のリーディングカンパニー「LG電子ジャパン」が昨年に続き協賛社に加わった。同社はサッカーなどスポーツマーケティングを重視している。今年のブースではミニゲームを実施。オリジナルTシャツなどがプレゼントされるとあって長蛇の列ができる盛況ぶり。同社の高橋晃本部長は「河口湖マラソンを通じて、地域に密着した活動ができました」と満足げだった。 |
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豚汁1万食提供 |
| レース後の体力回復には豚汁が一番。今年も全国農業協同組合連合会(JA全農)が、完走した選手たちに1万食を提供した。運動後20分以内の食事が翌日の疲労を和らげるとあって、ゴール後、多くの選手たちが「豚汁コーナー」に集まった。また、各部門3位までの選手に「お米ギフト券」が贈られ、手にした選手たちは大喜びだった。 |
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ツール・ド・フランス出場の今中が先導 |
| 日本人で初めてツールドフランスに出場した今中大介さん(42)が、自転車で前走を務めた。スタート時は0・1度。「インナー(下着)を3枚も着たけれど、指先が冷たくて」と苦笑していた。名車インターマックスで、独走優勝のモカンバをリード。「振り返ると、小さな子が手を振るたびにニコッとして走っていた。うれしいんだろうなと思うと、胸が熱くなる思いがした」と話していた。 |
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撮影ランナー!? |
| チームミズノアスレティックの石川純子と志水見千子が市民ランナーとともにファンランで走った。スタート地点でいきなりデジタルカメラを取り出し、選手を見送る末続と「カントリー娘。」の姿をパチリ。途中でも立ち止まり、面白い格好のランナーなどを撮影していた。「来年はフルマラソンに出たい」(石川)「5000メートルばかり走っていたけど、10キロが短く感じた」(志水)。走り終えると、後輩高橋の応援をしていた。 |
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◆お礼 |
「第30回河口湖日刊スポーツマラソン」は11月27日、山梨・河口湖周回のAIMS(国際マラソン協会)、日本陸連公認コースで無事終了することができました。山梨県、富士吉田警察署、河口湖消防署、各交通機関、県民、町民、そして関係の皆さまのご協力、ご声援に深く感謝します。
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日刊スポーツ新聞社
富士河口湖町
山梨陸上競技協会 |