鹿児島では大スター“オラが国さの歌之介”
三遊亭歌之介の売りものは、故郷鹿児島を題材にした自作の新作である。漫談風な作品が若い人に受け、真打ちに昇進した。東京の寄席やホールで大いに笑わせている歌之介だが、鹿児島では大スターだ。゛オラが国さの歌之介゛というわけだ。
当然今回も新作を演るものとばかり思っていたので、演題を見て驚いた。古典落語の『子別れ』を出してきたからである。現在『子別れ』は(上)(中)(下)の三席にわけて演じられている。(上)(中)(下)のどこをしゃべるのか、また歌之助流に直して演るのか、それとも教わった通り昔の型で演るのか知らないが、なんにしても楽しみだ。
最近九代目を襲名した林家正蔵が、披露目の興行で『子別れ』の(下)を何日も続けて演じていた。立川流の家元談志は「嫌いだから演るのは嫌」といい続けてきた。ところがCD集の『談志百席』に入れようかと言い出したのである。こちらも楽しみだ。
◆三遊亭歌之介(さんゆうてい・うたのすけ)
本名:野間賢。1959年(昭和34年)4月8日、鹿児島県生まれ。中学2年から大阪に移る。78年に三遊亭円歌に入門し、前座名は歌吾。82年に二ツ目に昇進、きん歌と改名する。85年に上野・鈴本演芸場で師匠との二人会「円歌とその弟子きん歌の会」を開催。二ツ目の独演会は異例のことで、早くから将来を嘱望されていた。
87年、18人抜きで真打ちに昇進。歌之助と改名する。
新作落語を中心に、立体落語や手話落語。また、三遊亭円丈らによる「実験落語の会」にも参加している。
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