外交機密費の開示を命じる
外務省の大臣官房や在外大使館で使われた機密費(報償費)に関する文書を開示しないのは不当として、東京の特定非営利活動法人(NPO法人)「情報公開市民センター」が、不開示処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は28日、1069件の文書のうち1017件と、残り52件の一部の不開示決定を取り消した。
外交機密費をめぐり、文書の開示を事実上命じた初の判決。外交への障害を理由にベールに包まれてきた機密費の透明性確保を促す内容だ。
判決理由で大門匡裁判長は、報償費の使途の実態について「一部開示された文書によれば、報償費はレセプション経費、酒類購入など、『公にしないことを前提とする外交活動』に当たらない目的にも使われていた」と指摘。「報償費の支出に関する基準や運用のあいまいさへの疑念をぬぐい去れない」と述べた。
判決で公開を命じたのは機密費として支出された領収書の目的、支払額、取扱者名のほか、レセプション開催の日付、主催者、場所、経費の総額など。反対に「料理の調達先、招待者の氏名、事務連絡先等の情報」は国の機関などの事業遂行に支障が出るとして開示しなくてもよいとした。
判決によると、情報公開市民センターは01年4月、情報公開法に基づき00年2月、3月に支出された外務省の官房機密費と、米国、フランス、中国、フィリピンの日本大使館の機密費に関する計算書などの書類を開示するよう請求。外務省は「外交に関する事務に支障を及ぼす恐れがある」との理由ですべて不開示とした。
しかし内閣府情報公開審査会はレセプション経費や酒類の購入経費などを開示するべきだとの答申を出し、外務省は04年、52件の決裁書の大部分を開示。センター側はそれ以外の文書などを明らかにするよう求めていた。
[2006/2/28/20:48]
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