【第33回】
緊張&脱力!これでリラックス
ストレスマネジメント3
ストレスを減らす具体的な方法がリラクセーション(リラックス法)である。人体は活動と休息、覚せいと睡眠、緊張と緩和といったリズムを繰り返すことで生体機能の恒常性を保っている。日本ストレスマネジメント協会会長を務める精神科医の丸野廣医師は「過剰活動、過剰覚せい、過剰緊張といった過剰適応が、ストレスの原因になっています。正常な生体リズムを取り戻すことが、リラクセーションの目的になります」という。
(1)家庭では休養第1(仕事を家に持ち込まない)(2)残業で頭を酷使した日は体を動かす(3)休日はきちんととる(4)休日には頭を休める(テレビ・ラジオを視聴しない、電話も使わない、時計を持たない)などの実行を丸野医師は薦める。
ストレスレベルが上がっている時には、米国の生理学者E・ジェイコブソン博士が考案した段階的リラクセーションという方法もある。いったん筋肉に力を入れ緊張を感じたら、ゆっくりと力を抜く。こうするとリラックスの感覚がつかみやすいという。「両手でこぶしをつくって力いっぱい握りしめる。そうして息を吐きながら脱力してください。力が抜けたなら、そのまま30秒ほど目を閉じてゆったりとした気分を味わいます。それだけで緊張がほぐれているはずです」と丸野医師。
苦手な人、苦手なものが気にならなくなるトレーニングもある。現実場面では直面しがたいことを、イメージの世界の中で対面してみることで、徐々に苦手に対する耐性を高めていく方法だ。行動療法の1つである。今年、高校の保健体育の教科書にストレスマネジメントについての記載があるものが出版された。欧米の事情に詳しい丸野医師は「ストレスへの対処法は、学校教育の中にきちんと組み入れられて当然です。欧州諸国では、小学校低学年からリラクセーションのやり方を教えています。日本は20年後れをとっているといっていいかも知れない」と警鐘を鳴らす。
【ジャーナリスト 小野隆司】
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