【第39回】
前兆の息切れ吐き気に要注意!
心臓病3
心臓病で突然死することがある。急性心筋梗塞(こうそく)が直接的な引き金になる。血栓が冠動脈を完全にふさぎ、血流が途絶えることで、心臓の細胞が壊死してしまうのだ。心臓病に関する著作も多い石川恭三・杏林大医学部名誉教授は「急性心筋梗塞といっても、全く前兆がないわけではない。発症する2〜3日前に息切れや冷や汗、吐き気といった症状が表われる場合があります。狭心症の段階なら心筋梗塞を防ぐことも可能」という。
急性心筋梗塞に見舞われたら、一刻も早い対応が必要だ。近年は治療法や集中治療室(CCU)など医療設備の進歩もあり、死亡率は低下している。東京都CCU連絡協議会の調査では、急性心筋梗塞でのCCUでの死亡率は85年が25%程度あったのが、最近は10%以下になっている。
ただ急性心筋梗塞の発生状況をみると、睡眠中も意外と多く、十分な注意が必要だ。もちろん心臓や血管に負担をかける動作をしている時も、発症のきっかけになる。
「冠動脈の動脈硬化を招く危険因子がいくつかあります。高脂血症、高血圧症,糖尿病などで、特に高脂血症でLDL(低比重リポたんぱく)コレステロール値が高い人は危険度が大きい。肥満、喫煙習慣も危険因子に含まれます」と石川名誉教授。
動脈硬化や生活習慣病はなりやすい体質の人もいる。それだけに日ごろの心がけが大切。過食・過飲、脱水、寒冷による環境の変化なども、身体的ストレスとなって心筋梗塞の発作を起こすきっかけになる。また男性の方が、女性より心筋梗塞のリスクが高い。
高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満は死の4重奏≠ニ呼ばれることがある。この4つがあると高い率で心臓病、脳卒中につながる恐れがある。石川名誉教授は「心臓をいたわりながら、いかに快適な生活を送るかを考えるのは、高齢化社会では大切です」と結論づけてくれた。
【ジャーナリスト 小野隆司】
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