【第12回】
大人でも全身に発疹…合併症も
予防接種のある感染症 はしか2
商社に勤務するOLのK子さん(25)は2世帯住宅に両親と兄夫婦と姪のYちゃん(5)と同居している。この秋、姪のYちゃんの幼稚園で、はしかが流行。はしかの予防接種は本来1歳で受けるものだが、Yちゃんは、風邪気味で予防接種を受けそびれていた。
赤く膨れたポツポツが、Yちゃんの髪の毛のはえぎわから首に出たと思ったら、急激に顔や体に広がった。熱も出たが赤いポツポツは4〜5日で茶色いシミとなり、1週間あまりで回復。
「はしかなんて子供の病気」と思っていたK子さんは、会社から帰宅後、幼稚園を休んで退屈しているYちゃんに絵本を読んであげたりしていた。ところが10日後、K子さんは何となく体のだるさを感じて鏡をのぞいてギョッとした。自分の髪の生え際にもYちゃんと同じ発しんを発見したのだ。考えてみたら、K子さんははしかの予防接種をしたことも、はしかにかかった事もなかったのだ。
K子さんはまもなく全身のあらゆるところに発疹ができ、ボーイフレンドには見せられない恥ずかしい姿となり、39度代の熱が10日も続き苦しんだ。
はしかの感染力は強く、予防接種を受けていないと、同じ部屋にいるだけで簡単に空気感染してしまう。「成人で、子供のころに予防接種をしていない人が多いことが問題です。大人がはしかにかかった場合、重症化することもあり、肺炎など深刻な合併症を引き起こす事もあります」と米国感染症専門医の五味晴美医師は指摘する。
はしかは、局地的に大流行する場合もあるので、大人も病歴や予防接種歴を把握しておこう。潜伏期間は9〜12日。もし、K子さんのように身近に麻しんの患者さんが出ても、予防接種をすぐ受ければ感染を防止できる確率が高いので医師に相談を。
【ジャーナリスト 月崎時央】
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