【最終回】
知識と決断が身を守る
感染症は、私たちが生活習慣を整えること、知識を持ち、予防接種をしたり、感染の機会を減らす工夫をすれば回避できる部分も多い。だが一方で、避けようのない感染症もあり、中には治療に一刻を争う場合がある。原因不明の発熱や下痢などの急性症状で「いつもと違う」と感じた時は、すぐ病院へ行くべきだ。
日本感染症学会の斎藤厚医師(琉球大第1内科教授)に、医師に伝えるべきポイントを聞いた。
【最近の生活について】
▼普段と違うものを食べたり飲んだりしたか
▼家庭、職場、学校などで同じ症状の人はいるか
▼海外旅行か、海外から来た人との接触をしたか
▼ペットを飼っているか、ペットに異変はないか
▼山や海や川などに行ったり、動物や植物と接触はあったか
【病歴について】
▼過去にかかった病気、診断名(不明の場合は、状況を説明)
▼過去、現在でのんでいる薬の名前と量
▼薬、その他のものに対するアレルギーの有無
▼家族の病気(祖父母、両親、兄弟など)
▼飲酒歴、喫煙歴、不法薬物使用歴、職業、結婚の有無(HIVのリスクなどのため)、子供の有無、家族構成など
▼治療を受けてなくとも、気になる持病や体質(水虫や虫歯も含む)
残念ながら、日本には感染症の専門医は多くない。感染症で治療が急を要する時に「風邪でしょう。様子をみましょう」という悠長な診断をされ、治療が遅れるケースもあるのが現実だ。医師への信頼は大切だが、診断に納得がいかない場合には、感染症専門医のいる病院を探すことも必要だ。また早く適切な診断を得るためには、患者が医師に正確な情報を伝え、コミュニケーションをとろう。感染症に関する知識と決断がきっと、あなたの身を守ることにつながるはずだ。(終わり)
【ジャーナリスト 月崎時央】
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