【第38回】
防止は早めストレス対策
心身症
ストレスが病気をつくる。今では誰もが知っているし、ストレスが原因で起きる身体疾患は数えきれないほど多い。そのような疾患を総称して「心身症」と呼んでいる。
もちろん、ストレスが原因の病気は心身症ばかりではなく、うつ病(仮面うつ病を含む)、神経症もある。専門の診療科は心身症が心療内科とその他の各科、神経症やうつ病はストレスが心に疾患として出てきているので精神科である。
ただ、まだまだこのような各科の線引きははっきりできていないし、はっきり線引きすること自体難しい。うつ病でも仮面うつ病などは精神科と心療内科の両科に患者は紹介されている。
心療内科とその他の各科の区分けは、その病気に対して心の問題がどれだけ占領しているかにかかっている。心の問題が大きい場合は、各科から心療内科へ紹介される。が、両科で協力して治療にあたることもある。たとえば、アトピー性皮膚炎、ぜん息、糖尿病など。心以外の専門領域はその専門医の協力なくしては治療が難しいからである。
さて、患者数が年々増加する心療内科が診療する心身症を九段坂病院(東京都千代田区九段南)心療内科の山岡昌之部長は、より分かりやすく次のように解説する。「緊張や不安などのストレスを大脳が感知しますと、自律神経系や内分泌系、免疫系に作用します。つまり、自律神経系に働いて心臓のどうきを起こしたり、血管を収縮させたり、内分泌系に働いて消化液やホルモンの分泌を増やしたり、免疫系に働き、身体の各器官の防御力を弱めたりして、さまざまな症状や病気を引き起こすのです」。
もちろん、心身症はだれもがかかりうる病気ではあるが、より心身症になりやすいタイプはいる。それは、子供の頃から真面目で、自分を抑えることに慣れているタイプである。
山岡部長は「もっと感情をストレートに出すことが大事」とアドバイスする。が、その前に、客観的に自分のストレス状況を見詰め、過剰なストレス状態に早く気づき、早めのストレス対策を心がけること。これが心身症を未然に防ぐことに結びつくのである。
【ジャーナリスト 松井宏夫】
|