【第63回】
「たまにできない」場合も受診も
心因性ED(6)
妻の妊娠・出産をきっかけに、セックスから遠のいてしまう人がいる。30代のEさんもその1人。母親にしか見えなくなった妻と、2人目の子づくりのためにセックスしようとしたが、全く勃起しなくなっていた。専門医を受診し、心因性ED(勃起障害)であることが分かった。このような人の中には「妻では立たなくても、ほかの女性なら大丈夫」という人もいる。ほかの女性で勃起するならEDとは無縁そうだが、これもEDの定義に当てはまる。
「ほかの女性やマスターベーションでうまくいっても、妻とできなければEDです。また、途中でなえてしまう、いわゆる“中折れ”もEDになります。EDの重症度は、性交できない頻度によって分類され、重症は『常に性交できない』場合、中等度は『ときどき性交できない』場合、軽症は『たまに性交できない』場合です。マスターベーションでは勃起しても、たまに性交できないことがあるなら軽症のEDになります」と、東邦大医学部泌尿器科学第1講座の永尾光一講師(日本性機能学会評議員)は説明する。
過去6カ月間を振り返りながら、次の質問に対して、1つでもNOという答えがあれば、EDの可能性が大きい。
(1)常に勃起を達成し、維持させることに自信がありましたか?
(2)勃起した際に常に挿入するのに十分な硬さになりましたか?
(3)性交あるいは性的行為が終わるまで常に勃起を維持することができましたか?
(4)勃起を達成し維持させる能力について満足しましたか?
「EDの定義は、満足な性行為を行うために十分な勃起が得られない、もしくは勃起が維持できない状態です。バイアグラといった薬の服用やカウンセリングで解消されることは少なくありません。それだけに、もしかしたらEDでは? と思ったら、早めに受診をしていただきたいと思います」。
今やバイアグラの登場で、気軽に治療に臨めるようになった心因性のED。1人で悩むことなく、まずは、医療機関で相談を−。
【ジャーナリスト 松井宏夫】
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