【第85回】
心にタンパク質、ビタミン、ミネラル
ストレスに勝つ食事
現代は質が問われる時代。それは食生活でも同じ。どれだけ食べたかではなく、何を食べたか−、質が問題なのである。
「小、中、高校生が“キレる”時代。その背景に教育の荒廃だけではすまない家庭の食事の問題もあるのです」と指摘するのは、初台関谷クリニック(東京都渋谷区)の関谷透院長。
炭水化物、たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミンが必要量摂取されているか、それがポイントなのである。その中で、とりわけ“心の3大栄養素”は、たんぱく質、ビタミン、ミネラル。良質のたんぱく質はストレスの攻防戦には不可欠。ストレスを受けると内分泌活動が活発になり、たんぱく質が大量に消費されるからだ。
肉と魚は、肉1に対して魚2の割合が望ましい。特に背の青い魚がお勧め。これに含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)がさまざまな働きをしてくれるからだ。「神経系の発達」「学習機能の向上」「網膜反射能の向上」「制がん作用」など、作用は数多いが、特にここでは「神経系の発達」に注目だ。「体内に取り込まれたDHAは細胞や神経突起の素材として使われています。脳の働きは情報伝達ですから、細胞突起の絡みが密になっているほど働きが効率的になります」。
次はビタミン。やはりストレスに対抗する王様はビタミンC。ストレスをシャットアウトする。ミネラルとしては、特にカルシウムとマグネシウムに注目したい。「カルシウムは歯や骨を丈夫にするだけではなく、神経のイライラを鎮静させる作用があります。すでに精神安定薬の1つとして使用されています」。なお、カルシウムの吸着率を高めるにはビタミンDを。天日干しシイタケや青背の魚の血合いなどに多く含まれている。
このほかにも抗ストレス作用のあるビタミン、ミネラルは多いので、バランスの良い食生活を心がけよう。和食中心こそ最良のようである。
【ジャーナリスト 松井宏夫】
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