【第24回】
エプレイ法が治療に効果大
良性発作性頭位めまい症(下)
良性発作性頭位めまい症(BPPV)の治療で最も効果が高いとされているのが、エプレイ法と呼ばれるもの。米国のエプレイ博士が確立したもので、三半規管内に入った耳石を前庭部分に戻す方法である。
日大医学部付属練馬光が丘病院の耳鼻咽喉科でBPPVの治療にもあたる生井明浩・同大医学部講師は「エプレイ法はリスクが少なく、すぐに効果が出る治療法です。成功率も8割以上とされています。頭がどの位置になると眼振が表れるかによって、どこの三半規管に耳石が入り込んだかも分かります」と言う。
ベッドで体を左右に倒したり、起き上がったりして耳石を三半規管の外に出す。15〜30分間で済み、1回だけでも効果が出る。三半規管にはゼリー状の膜があり、そこに耳石が付着しているとなかなか治らない場合もある。
BPPVにも分かっていない点もある。耳石がはがれるのが原因になるが、その理由が完全に分かっているわけではない。「臨床例では頭部打撲や転倒などで体を強く打った人が多い。すぐにBPPVが起こることもあるが、数年たってからのケースもあります。原因がこれだけかどうか不明です」と生井講師。
耳石は年齢とともに支える力が弱くなり、はがれ落ちやすいといわれるが、BPPV患者の年齢層は10代から80代以上と幅広い。治療はしやすいが、予防法はよく分からない病気ということだろうか。
いったん治っても、また耳石が三半規管に入り込む可能性はあるので、再発するかどうか予測はできない。エプレイ博士は30カ月間の経過観察期間での再発率を30%と報告している。もっと少ないとする研究報告もある。
「基本的にBPPVは怖い病気ではありません。それでもめまいは気になります。病気の早期発見のためにも、どういうめまいなのか知っておくことは大切です」(生井講師)。
【ジャーナリスト 小野隆司】
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