【第29回】
ヘビースモーカーほど多い
腰痛症(中)
原因が特定できない腰痛症だが、原因不明というわけではない。日ごろの生活ぶりが関係している。
(1)栄養バランスはあまり気にしない(2)スポーツはほとんどしない(3)あまり歩かない(4)睡眠不足になることが多い(5)前日の疲れが残る(6)ストレスを感じている(7)肥満気味である(8)1日座ったまま、あるいは立ったままの仕事である(9)腰痛の経験がある(10)健診を1年以上受けていない。
この10項目に思い当たるものがあるほど、腰痛になる危険性は高い。
健康ドクターとしても知られる中原英臣・山野美容芸術短大教授は「腰痛は何度も再発しがちですが、その大きな理由に生活習慣が挙げられています。慢性の腰痛症は特に関係が深い」という。
タバコは健康被害の元凶として風当たりが強いが、喫煙と腰痛の関係を調べた疫学調査もある。群馬大医学部(公衆衛生学、大谷哲也医師)が伊勢崎市に住む男女7765人(40〜69歳)を対象に健康状態や生活習慣をアンケート調査したもので、腰痛に関してはタバコの喫煙本数が増えるほど腰痛も多くなっている。
1日21本以上吸う人(男性)は、非喫煙者より1・36倍、腰痛になる危険性は高いという結論になっている。1〜20本でも1・29倍の危険度。タバコに含まれるニコチンは血管収縮作用がある。これが腰痛の誘引になると推察されている。
年齢別に起こりやすい腰痛というものもある。浜松医大の調査では、腰痛症の多いのは男女とも30〜40歳代。50歳以降では変形性脊椎(せきつい)症、骨粗鬆(しょう)症など老化による腰痛が増える。
「若い人は激しい運動などで椎間板(ついかんばん)ヘルニアになる人が多い。脊椎分離症もあります。きちんと治療することが大切です」と中原教授。
腰痛の解消策は民間療法を含めて世界中に数多くあるが、科学的有効性を認められているものは驚くほど少ない。その中で有効性を認められ、広く取り入れられている運動療法を中原教授は勧める。
【ジャーナリスト 小野隆司】
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