【第36回】
自分なりのリラックス法を持つ
過換気症候群(下)
過換気症候群は強い発作が特徴となっているが、発作を起こさせる心理的原因を改善していくことが本当の治療につながる。
ストレスコントロールの専門家でもある精神科医の丸野広医師は「発作の原因となるような日常生活での不安、恐怖、不満、怒りなどは何となく自覚しているものです。この点を整理して明確にしていくことは治療効果を上げます」という。
過換気症候群になりやすいタイプとして、自分の気持ちや願望などを言語として表現する力が弱い人が多いことも指摘されている。心理カウンセリングを受けることも過換気症候群の治療では大きなウエートを占める。
またストレスをむやみに悪者にするのも考えもの。丸野医師は「過剰なストレス反応を起こさないようにする方法を知ることが重要です」と強調する。
症状についてよく知ること、症状に慣れること、正常な生体リズムを取り戻すことは過換気反応を抑えるポイントになる。
「ストレスの強弱・大小は、その人の価値観や行動パターンの方が性格や体質より大きくかかわっているというのが最近の見方です。過換気症候群をどう受けとめるかで、ストレスは高くも低くもなります」と丸野医師。過換気症候群の症状が、病院の診察を受けることが決まっただけで治ったケースさえある。
生体のリズムを取り戻すことは、ストレスマネジメントのキーポイント。過剰な緊張状態は、ノルアドレナリン、セロトニンなどのホルモンの分泌障害を生じさせる。過換気発作を誘発する原因となる。
丸野医師は生体リズムを整えるリラックス法として(1)仕事を家に持ち込まない(2)頭を酷使した日は体を動かす(3)休日は頭を休める、などの実行を勧める。
「自分なりのリラックス法を持つことは、病気への移行を未然に防ぐことになるのです」(丸野医師)。
【ジャーナリスト 小野隆司】
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