【第42回】
外で遊んでたっぷり寝よう
子供の生活習慣病(下)
最近、35〜45歳男性の虚血性心疾患の受診率が高くなっている。虚血性とは血栓などで血流が止まること。血栓のできやすさは、動脈硬化が大きな原因になっている。
中原英臣・山野美容芸術短大教授は「動脈硬化は10年、20年かけて徐々に進行するものです。虚血性心疾患の低年齢化は、子供の生活習慣病の危険性を証明するものといえます」と説明する。
生活習慣の柱は食事、運動、休養。子供の生活習慣病に食生活は大きなかかわりを持つが、他の2点も無視できない現状がある。特に運動は、生活習慣病を加速させる原因になる。
今の子供たちが体を動かさないことは、各種の調査が示している。児童・生徒
サーベイランス報告書(日本学校保健会)によると小学生で50%、中学生で30%ほどしか学校以外で運動していない。高校生では10〜20人に1人程度だ。
問題はその理由。「運動不足になる理由を尋ねた内閣府の調査がありますが、時間がない、場所がない、仲間がいないが上位を占めています。子供だけの世界というより社会全体が対応しないと解決できない問題です」と中原教授。
塾通いなど勉強に追われ時間がない、テレビゲームをして外で遊ばない、少子化で仲間が少ない、車が多いので親が外に出さない、親が遊びや運動の大切さを教えていないという回答もある。
休養も足りているとはいえない。寝る子は育つが、やはり日本学校保健会の調査(体の調子が悪かったことは何か)では“眠たい”と訴えている割合が、小学3〜4年生=男子31・9%、女子34・7%、小学5〜6年生=男子30・8%、女子37・4%もいる。中高生では6割を超えている。
「子供は外で遊べ、を強調しないといけませんね。安心してこう言える世の中かどうかも子供の生活習慣病の増減にかかわっているといえるでしょう」(中原教授)。
【ジャーナリスト 小野隆司】
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