【第104回】
シコリにグサリ、針生検
乳がんの早期発見(中)
乳がんを早期に発見するには、視触診、画像診断の超音波検査、マンモグラフィ(乳房X線)検査が不可欠。「乳房の小さな腫瘍(しゅよう)、微細石灰化像、乳頭異常分泌のチェックが重要なので、それらの検査が有効なカードです」と、乳がんの確定診断で定評のある南青山ブレストピアクリニック(東京・港区)の松永忠東院長(49)は言う。
さらに、早期発見となるには、しっかりとした確定診断が行われなければならない。それには前述した検査に細胞診、組織診が加えられる。松永院長は組織診を推す。「組織を採ってくるのが大事です。細胞診も有効ですが、削った土を調べるよりも地層ごと採ってきた方が情報量としては断然多いのです。だから私たちは針生検による組織診断を行います」。
超音波画像を見ながら針をさす超音波ガイド下の針生検が最も行われている。「微細石灰化像の場合はステレオガイド下になります。マンモグラフィ装置を使って2方向からX線を撮る。コンピューターで計算するとシコリの位置が特定できます。そこに正確に針を刺すのです」。
さらに、最近はより大きく組織を採ってくるためにマンモトームが導入されるようになってきた。針生検の針が直径2ミリ、マンモトームの針は直径4ミリくらいと太く、吸引器と連結しており、組織を吸引してくる。切除生検よりも体への侵襲は少ないが、ないわけではない。
「私たちは疑わしいシコリ部分の組織を確実に採ってくることが最大の仕事です。あとは、採ってきたシコリを正確に診断してくれる病理医がいないと正確な確定診断はできません」。組織を採る優秀な医師と組織を診断する優秀な病理医がいて、正確な確定診断がつく。だから、疑わしいシコリのある人は、そのような医師のそろった施設で検査を受けるのが何より大事である。
【ジャーナリスト 松井宏夫】
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